再開した熊本競輪本場で『火の国杯争奪戦』が開幕 ~熊本競輪場~

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瓜生崇智
初の地元シリーズで気合が入る
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中川誠一郎
大会3度のV実績を誇る実力者
8年越しの想いを胸に今シリーズに臨む

 10月3日から新しく400バンクへと生まれ変わった熊本競輪場で開設74周年記念『火の国杯争奪戦』が幕を開ける。2016年4月に起きた熊本地震の影響で長らく本場開催を行えず、去年までは久留米競輪場を借りて開催していたが、9年ぶりに熊本競輪本場で記念シリーズが行われる。デビューしてからいままで熊本競輪場でレースを走ったことがない地元選手たちも多く、熱いファンの声援を力に変えて初日から奮闘する。
 
 瓜生崇智(熊本・109期)も地元ファンの前でレースを走ったことがない選手の一人。地元から唯一初日特選を走れるアドバンテージを最大限に生かして4日間を戦い抜く。
 「16年に学校を卒業して、その年の4月に地震がありました。当時は7月デビューだったので、地元でデビューできるかなと思ったけど、地元で走れなかった。109期の僕らから(地元を)走れなかったので、8年は長かったです。でも、(初めての地元で初日は)特選で脇本(雄太)さんに付けられるって、逆に“持ってる”のかなと。8年分を取っておきました。前回は失格でファンの方々に迷惑を掛けてしまって申し訳なかったです。(そのあとは)いつも通り、気負わずにマイペースでやって、心技体を整えてきました。地元で特選に乗りたくて、GI、GIIで結果を残しての点数なので。たくさんの方々が、来場してくれると思う。本場で見てもらえるのが楽しみで仕方ない。やっとデビュー戦です」
  
 中川誠一郎(熊本・85期)は久留米競輪場で代替として行われた66周年、68周年、69周年の覇者でもある実力者。7月に行われた開幕戦では不甲斐ない結果に終わってしまったが、地元のグレードレースとなれば自然と力も入るだろう。初日の一次予選は徹底先行タイプの町田太我に前を託して別線を迎え撃つ。
 「(7月の熊本再開の)一発目がひどかったので、不安はだいぶあります。でも、精いっぱいやりたい。(最近は)感覚が良くなかったけど、(前回の)共同通信社杯の後半で感覚が良くなった。シューズを戻したら、踏み方を思い出した感じです。直前の練習ではだいぶマシになったし、できるだけのことはやりました。(7月の地元シリーズの)あのころはめちゃくちゃ忙しかった。その時よりだいぶ落ち着いて、地元を迎えられました」

細川和輝記者

2024年10月2日 16時02分

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