石井寛子が前人未到の500勝を達成 ~小田原競輪場~
プレッシャーを跳ねのけて強気な仕掛けで節目を達成
6月7日(火)に小田原競輪場で行われたF2モーニング7のシリーズ2日目7レースで石井寛子(東京・104期)が通算500勝を達成。昨年2月に西武園で400勝を達成してからわずか1年と4か月での偉業達成となった。
初手で2番手の位置を確保した石井は赤板手前で上昇してきた加藤舞や田口梓乃の動きを見ながら打鐘手前で2番手の位置へと追い上げる。佐藤亜貴子が勢いよく叩いて先頭に立ってから流すと、最終ホーム手前から一気に反撃開始。巧く石井の後ろへスイッチしていた比嘉真梨代が最終2センターから追い込みを狙ったが、力強く踏み直した石井がそのままゴール線を駆け抜けた。
「逃げちゃいました(笑)」。敢闘門から引きあげてきて、ブレスコントロールが終わった直後、勝利者インタビューへ向かう前に、はにかんだ表情を見せてくれた石井。走る前から積極策は頭の中にあったのだろう。記念撮影も終わり、会心のレースを振り返った。
「早めには行こうと思っていたので。めちゃめちゃ緊張して体も硬かった。構えても失敗するかなって。サンサンですし、長めに行く準備はしていました。浮かされてしまうよりも、行って抜かれちゃうのは仕方ないなって。ばっちりの展開で、番手絶好はないと思っていたので」。
誰もなしえたことのない500勝という偉業。プレッシャーは相当なものであったが、ファンの声援が背中を後押ししてくれた。
「『いつも通り』って自分に言い聞かせながら。顔見せでいつも応援してくれているお客さんが来てくれているのが分かって。名前を呼んでくれているのが分かって、やるしかないなって。(500勝を)一番乗りしたいなっていうのはあったんですけど、こんなにも早く決められるとは思っていなかったですね」
2期生としてガールズケイリンを引っ張ってきた石井。500勝はまだまだ通過点で次なる目標を掲げている。
「次は700勝を目指したいですね。600勝もそうですけど。で、700勝できたらその次の目標は神山(雄一郎)さんの記録を抜きたいですね。そこを目指していきたい。これからもケイリンのレースを走れること、練習ができることに感謝して。(コロナで開催中止などもあり)走りたくても走れないこともあったので。この気持ちが続く限りが頑張れると思います」
小田原競輪場を走るのは今回が初めて。優勝すれば全競輪場で優勝(※ガールズケイリンが行われている競輪場)達成となるだけに、500勝を挙げた勢いそのままに2日連続の偉業達成に挑む。