不撓不屈・ボスの自転車人生

不撓不屈・ボスの自転車人生

後閑 信一 後閑 信一 ごかん しんいち 元競輪選手  平成2年4月に65期生としてデビュー。落車による大ケガや数々の困難を不撓不屈の精神で克服。第46回競輪祭、第15回寛仁親王牌、第56回オールスターとG1で3V。面倒見いい親分肌と風貌から〝ボス″と称された。平成30年1月引退。通算成績は2158戦551勝、2着311回、3着255回。

第1回 自転車との出逢い  2018年2月15日

 「プロスポさろん」をご覧の皆様、はじめまして元競輪選手の後閑信一です。今週から私の自転車人生を綴って行きますので、どうぞ宜しくお願い致します。
 第一回は私と自転車との出逢いから始めようと思います。私が自転車に乗りはじめたのは小学校一年生の頃でした。当時、子供用の自転車が物足りず私は24インチの母親のママチャリを乗るようになりました。足が届かずサドルにすら座れない状態でも斜めに乗ったり、立ったまま漕いだりあれやこれやと工夫をしながら何とか乗りこなしていました。幼い頃からわんぱくだった私は、普通では思いつかない事を自転車で毎日毎日チャレンジをしていた事を思い出します。
 それらをいくつか紹介すると、目隠しをして音だけを頼りにいつも通っている小学校の通学路をどこまで走れるか?結果として壁に激突したり、川に落ちたりしていました。他には3メートル程の川に木材を渡して一本橋を作り暗くなるまで何度も往復をしたり、冬になると凍った湖に親に連れて行って貰い氷の上を走り回り数えきれぬ程、転がり常に私の体には生傷が絶えない状態が続いていたのを思い出します。小学校三年生くらいになると自宅から10キロ以上も離れた所にも行くようになりました。群馬県高崎市にある観音山にもよく行き、山の頂上からバイクレースのイメージでハングオンなどをしながら一気に下まで駆け降りたり、休みで解放された自動車教習所にも行き、全開でこぎながらよくレースをしたものです。

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