中嶋宣成選手長野Ｓ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　突進力なら誰にも負けない“豆タンク”。デビュー４年で中嶋宣成が、そのスタイルを変えることなくＳ級までたどり着いた。
　「スッといく人生じゃないんで。順風満帆じゃないけど、時間を掛けて自分のペースで上がってこられた感じです」
　32歳の中嶋はこう言って自ちょう気味に笑った。競輪学校（現・養成所）には、４回目の受験で合格した。学校では松井宏佑、黒沢征治といった同期を抑えて先行回数は113期でダントツの数字。28歳のデビューから一貫して、その積極性を売りにしてきた。Ｓ級でも函館、川崎の２場所の６走ですべて最終バックを明け渡すことなく駆けて、逃げ切りで２勝をマークした。迎えた初めての記念は８月の富山。一次予選を先行策で４着に踏ん張って勝ち上がったが、二次予選ではＳ班の松浦悠士の前にバックはおろか、最終ホームさえ取らせてもらえずにシンガリに沈んだ。
　「松浦君が強すぎました。二次予選は出し切る前に行かれてしまった。ホームすら取らせてもらえなかった。まだまだですよ」
　役者の違いをまざまざと見せつけられたが、最終日は突っ張り先行でラインの土屋壮登とワンツー。最終２コーナーでは奥村諭志のまくりを自らのブロックで阻んだ。
　「まずは落ち着いて暴走にならないようにしたい。いまの力なりの駆け方ができたらと思ってます。そのためにペース配分ですね。あとはＳ級に上がるにあたって、練習で競りというかヨコの動きをやっている。外併走になった時、カマシで出切れなくて耐える時、フタされた時にどかすっていうためにやってます」
　突進力プラスアルファ。テクニックを身につけて、持ち味を最大限に引き出したい。
　「32歳でもまだレベルアップできるところもある。先行していかないとわからないところもあるし、そこに迷いはない」
　どれだけ風を切り、どれだけの苦汁をなめて、ここまで来たか。Ｓ級が猪突猛進だけは通用する舞台でないことはわかっている。

2022年8月26日更新

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