原田亮太選手千葉Ｓ級２班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　徹底先行で鳴らす原田亮太。現在の競走スタイルの原点はデビュー当初の失敗がきっかけだった。
　「デビューしてからは何も考えずに走っていたけど、何場所目（19年11月）かの玉野で先頭員早期追い抜きをやってしまった。そこからあっ旋が止まり走れないぶん、他の人のレースをよく見るようになった。そしたら客観的にレースが見られて、何で突っ張らないのだろうとか、何でここでカマすのだろうとか、いろいろ思う部分があった。復帰してからはその経験を生かして、ラインで決める競走を心掛けてすぐに特別昇班できた」
　特別昇班後も積極策を続けて昨年は初のＳ級昇級を果たす。厳しい流れのなかでもまれて思うような結果を残せず、わずか１年でＡ級に降級となったがつかんだモノはあった。
　「自分の力ではＳ級で通用しないことがわかった。暴走気味に先行して大敗することも多かったし、他地区の人からも自己満足で走ってるようじゃダメだ。と言われた。それでも自分の競走を貫いてバックを取る競走を続けてきた。そしたらだんだんと自分に展開が向いて駆けやすくなったし、脚力も付いてきてレースの空気感をしっかり感じ取れて成績が良くなりだした。やっぱり一つのことをやり続ける重要さを学んだ」
　今期は１年ぶりとなるＡ級戦で苦戦しているが、原田のスタイルは変わらない。
　「Ａ級だと自分が受けて立つ立場になるし、周りの警戒も強くてなかなか出させてくれない。体調がまだ戻ってきていないから、仕掛けが遅くなってしまっていることもあると思う。Ｓ級の時に比べると先行はできていないけど、積極的に走りたいという自分の気持ちは変わらない。特別昇級は狙っていないし、内容を求める走りをしていきたい」
　徹底先行タイプの原田が押さえ先行や突っ張り先行を続けるには一つの信念がある。
　「競輪は役割分担だと思う。先頭の選手は後ろのために、番手の選手は仕事をして、３番手の選手は後ろをしっかり固める。それなのに自分だけが届くまくり追い込みとかだと、後ろの人に申し訳ない。ラインが結束してジャイアントキリング（番狂わせ）をするのが競輪の醍醐味だし、自分が前を走れるうちは先頭で頑張ってラインで決めることを第一にしている」
　スピード化が進む現代の競輪ではカマシやまくりを主戦法にする選手は多い。それでも原田は自身の競輪道を貫き、これからも徹底先行で古き良き競輪を体現していく。

2023年3月3日更新

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