伊藤のぞみ選手北海道Ｌ級１班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　デビュー戦で苦戦する選手が多かった116期だが、伊藤のぞみは７月豊橋で５３着と好発進を決めた。「あれは運が良かっただけです」と謙虚に振り返るが、最終４コーナー３番手からの伸びは、優勝した加藤恵に８分の１輪差まで迫る力走だった。
　「いずれは自力を出していきたいんですけど、まずは良い位置を取ってっていうレースをしたいと思っています。学校の時は自力を出したりもしていたんですけど、実際にレースを走るとまだ自力では厳しいなって思います」
　しかし、伊藤と同じように好位を狙う戦法の選手は山ほどいる。デビュー３場所目の川崎では連日、たくさんの課題が見つかった。
　「ダッシュはある方なので、すんなり良い位置を回れた時は付いて行ってからも余裕はあるんですけど、混戦になった時が…。併走でひるんじゃったり、入っていけてないので、その辺の技術を勉強しないといけないですね」
　そんな伊藤は、元看護士という異色の経歴を持つ。アマチュア１年目は、函館競輪が行っているガールズ選手育成プロジェクト『ホワイトガールズ』に所属しながら看護士としても働いたが、競輪学校は不合格。本気で自転車と向き合うために、２年目は11年間勤務した病院を退職し、函館競輪場の医務室で働きながらプロを目指した。
　「医務室で血圧を計ったり、落車の手当てをしていました。デビューしてから、全然地区が違う選手に『医務室で見たことがある』って言われた時は、びっくりしましたね（笑）。ホワイトガールズの中でも、私が一番（競輪学校に合格するか）心配されていたみたいなんですけど、なんとか選手になれました」
　今でもホワイトガールズ現コーチの大森芳明さん（41期引退）のもとで練習したり、男子選手に混ざって脚力を磨いている。
　「バイクで引っ張ってもらったり、男子選手に付かせてもらったりしています。男子選手にも結構付いていけるので、あとはレースでどうやってその位置を取っていくか。併走でもうまく走ったり、基本的な練習をもっとしないといけないですね。良い位置が取れずに、脚が余ったままレースが終わってしまうこともあるので、それをなくしていきたいです」
　次節はいよいよ地元の函館開催だ。
　「最低、決勝に乗れるように頑張ります。技術もですけど、気持ちでも負けないように」
　まずは地元で初勝利を。そして、初優勝を目指す。

2019年8月17日更新

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