渡邉雅也選手静岡Ｓ級１班プロフィールスポット・インタビュー｜　当たる競輪（けいりん・KEIRIN）無料予想はエンジョイ

　前期のＡ級ラストは、９戦８勝で３場所連続Ｖ。向かうところ敵なしだった。この勢いを持ち込んで、初のＳ級でも突っ走るかに思われた。が、Ｓ級は甘くなかった。今期２場所目の佐世保記念で初めての９車立ては９着。２日目こそ好位キープからのまくりでセンスを感じさせたが、一次予選からつまずいてシンガリに沈んだ。
　「一次予選は中途半端だった。切って飛び付くとかっていうのが得意なんですけど、そういうのもできなかった。（９車立てで）自分の思っているような動きができていない。（三好恵一郎は）自分を出させるための踏み込みだったけど、自分は突っ張りかと。まだまだＳ級の頭になれていない」
　突っ張り気味に踏んだ三好に、渡邉雅也は３番手で伊藤信と併走。伊藤にさばかれて、見せ場もつくれなかった。
　「（２日目に）同期の青柳（靖起）さんに勝てたのは自信になった。でも、確実に僕より全員が脚がある。どこまで悪あがきできるかっていうのもあるし、自分を見せていかないと」
　３日目、最終日は、脚力差をまざまざと感じさせられる大敗だった。
　「（前回の）静岡から（周りと）脚が違うっていうのは感じていた。Ａ級の時は難なく勝てたのが、Ｓ級だとこんだけ大きい着を叩いてしまう。モガける距離が短いので、もっと力をつけないと。そのためには練習を見直していかないと。ただ、（初めての記念で）得ているものはすごくある。Ｓ級になって意識も変わってきた」
　得意パターンに持ち込むためにも、脚力アップは欠かせない。Ｆ１、Ｇ３の初日では先行策で勝ち上がれるだけの力があれば、当然ながらバリエーションも増えて別線の脅威になる。
　「自分がＳ級で走ってみて（父の晴智のすごさを）実感しますね。次にＧ３のあっ旋が入ったら、もっと戦えるようになりたい。もちろんＦ１でもしっかりと勝ち上がらないと」
　奇しくも渡邉と入れ替わるようにＡ級に降級の身となった父・晴智だが、２度のＧ１制覇は色あせることはない。タイトルホルダーのＤＮＡを受け継ぐ渡邉のＳ級での舞台は、まだ幕が上がったばかりだ。

2022年7月27日更新

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