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ここで結果を
今年はまだビッグでの優出がない山田だが、共同通信社杯でダービー以来の予選突破を果たし、徐々に手応えを感じている。
「共同(通信社杯)で、やっと今年2回目の準決に乗れて、自分の中で戦えるレベルが分かりました。ハンドルを変えたり、サドルを変えたりしていたのが、最近になって噛み合ってきた感じもあります。迷いなく走れているので充実していますね」
上昇ムードで迎える今回は、全プロ競技大会のケイリン優勝で出走権利を得た、日競選理事長杯からシリーズをスタートさせる。
「理事長杯はデカいですね。オールスター、共同(通信社杯)とありましたけど、気持ちは(理事長杯が)決まった時から、ここに向いていました。調子は上がっているので、しっかり気を引き締めて仕上げていきたいです」
照準を合わせた今シリーズで、山田が大暴れする。
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第28回寬仁親王牌 世界選手権記念トーナメント10/11〜10/15
寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント
平原康が今年初の頂点へ
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「第28回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」が10月11日~15日の日程で開催される。グランプリ出場をかけたタイトル争いも残すところ、あと2大会。後半戦に入り、賞金争いも熱を帯びてきた。前橋競輪場を舞台に、高速バトルが繰り広げられる。
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インタビュー
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できる限りの準備を
今年の前半戦は精彩を欠いた。追い打ちをかけるように6月小田原で落車したが、今期に入って徐々に復調している。
「前半は悪くて、(S級)1班の点数も取れなかったんですが、少しずつ良くなってます。106点まで戻ってきたけど、まだまだですね。弱いんで、とにかく練習するしかないと思ってます」
5月松山全プロではスプリントを初制覇。寬仁親王牌は初日の理事長杯の出走権利を手に入れた。
「乗れるチャンスの少ない大きなレースなんで、うれしいです。正直、勝ちにいって勝てるレベルのレースじゃないことは分かってます。開催を迎えるまでの過程が大事。しっかり準備します」
直前の9月向日町記念は3日目に落車。腰部打撲により最終日を欠場したが、本番までに立て直す時間はある。スプリント王者としての誇りを胸に大舞台に立つ。
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試行錯誤を重ねて
9月向日町記念はまさかの一次予選敗退。ここ数カ月は成績が下降気味で本来のパフォーマンスを発揮できていない。
「脇本(雄太)さんの影響で、グループの練習がトップスピードを上げることに重点を置いた内容に変わりました。確かにトップスピードは上がっているんですが、逆に持久力は落ちている感じがします。(9月の)共同通信社杯、向日町記念を走って、そう感じたので、これからは長くもがけるような練習を意識してやっていきます。とにかく自転車に乗る時間を増やします」
5月松山全プロは1㎞TTを連覇。寬仁親王牌は2年連続で初日理事長杯からスタートできる。
「去年の理事長杯は5着までに入れなかったし、今年はしっかり5着以内に入って、準決勝を確定させたいと思ってます」
試行錯誤を続ける南が大一番でひと回り成長した姿を見せる。
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先行策でアピールを誓う
一昨年7月にデビューし、今期からS級の舞台に立った蕗澤が、地元で開催される今大会でG1に初参戦。全プロ競技大会の1㎞TTで3位と結果を出して、出場権を獲得した。
「楽しみな気持ちと不安がありますけど、やっぱり不安が大きいですね。でも、勉強になることばかりだと思うので、何かつかんで帰りたいです」
在校中から徹底先行を貫き、在校成績は最下位。しかし、その強い信念こそが、この舞台に立つための一番の近道だったのかもしれない。
「自分のレースをするだけです。しっかり前に出て、逃げる。それだけ。パワー不足を感じているので、ここまでに少しでも重たいギアにも慣れておきたいです」
持ち味の先行で地元ファンにアピールしよう。
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ベストの状態でG1へ
5月松山の全プロ競技大会の4㎞チームパーシュートで、G1初出場の権利をつかみ取った。
「選手になったからには、G1に出てしっかり走れる選手になりたいっていう思いがある。全プロ競技の結果で出られる寬仁親王牌が、今の自分にとっては一番出られる可能性があるのかなと」
13年7月のデビューから6年。S級にステージを移した15年からも地道に力をつけてきた。
「大きいところに出られるっていうのはモチベーションも上がる。(前回から日にちが)空いてるんで、しっかりG1に向けてやればベストの状態で走れると思う。自分の力を出して、(シリーズの)4日間、何もしないで終わったってならないように」
準備期間たっぷりのゆとりのローテーションで臨めるだけに、初G1に状態面での不安はないだろう。
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考え過ぎず、シンプルに
これまでビッグレースでは散々に打ちのめされてきた。二次予選に勝ち上がった3月ウィナーズカップも一次予選で落車、失格があってのもの。「今までが全然戦えてないので、不安でしかない」と初のG1出場を前に島川は素直な心境を口にする。
「苦い思い出があるので、参加するまでは不安ですね。でも最近は練習の状態がいい。最高の状態で行ければ、そこそこやれるとは思ってます」
直前にギックリ腰になり欠場も考えた7月名古屋で優勝。ケアの重要性を知ってから成績が上向いてきた。「体も気持ちも楽になった」と、モヤモヤが続いた今年前半とは明らかに気配が違う。「G1だから力勝負ができれば」。考え過ぎず、シンプルに攻めのレースをするだけだ。
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練習をみっちり積んで
初ビッグの共同通信社杯が8着。青森記念では将史、響平の新山兄弟ワンツーに大きく貢献したが、直後の共同通信社杯は最終日まで残れなかった。
「青森もそんなに良くない状態だった。だから、共同通信社杯も…。それまでは力でどうにかなってたけど、脚力もだし気持ちのもっていき方とかも必要だなって感じました」
共同通信社杯の尾を引くことなく、藤根俊貴がリセットする。
「7、8月の良かったころに、まだ戻ってない。その時は体が自然に動いていた。そこに戻せるように練習を頑張っている。自分的には期間が空いてしっかり練習した次の開催は、いいパフォーマンスが出せるんです。まず初日から気持ちをマックスに」
前回の共同通信社杯から間隔が空いて、3週間以上を練習に充てた藤根に変わり身が期待できる。
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師匠との地元G1
「地元でしかもG1ですからね。それに師匠と一緒っていうのも、よりいっそう力が入る」
初のG1の大舞台。頼れる師匠であり、産声を上げた時から自分を知る叔父の小林潤二との地元シリーズに、小林は目を輝かせる。
S級特進2場所目、初の記念となった7月弥彦でいきなり優出を果たすと、続く西武園記念でも決勝にコマを進め順風満帆だった。が、西武園記念決勝で落車に見舞われ、復帰場所の福井準決でも落車が小林を襲った。
「弥彦ではあんまり周りに警戒されてなかったのもあると思うけど。西武園は冷静に走れたし、決勝に乗れたのは自信になった。福井の落車で2週間近く休んでいた。まだ戻り切ってはないけど、日にちもある。松戸(千葉記念)でレース感覚を戻して、地元に備えたい」