• 静岡競輪場開設63周年記念2/27〜3/1

後記 GⅢ 静岡 02/27

神山雄がまた一つ

神山雄一郎

神山雄一郎

 S班として唯一決勝に進出した3神山雄一郎選手が、直線で鋭く突き抜けて優勝。これで記念の通算100Ⅴに王手をかけた。表彰台では両手を上げて笑顔を見せる。

 またも神山が不死鳥のごとく復活し、99回目の記念Ⅴ。そして、自身の持つ最年長記念競輪優勝記録を塗り替えた。
 「優勝してしまいました。今年に入ってよくなくて。少しでもいいレースをしようと思って調整はしてきました。でも、あれだけ伸びたのはびっくりですね」
 2年連続のS班として迎えた16年は、今シリーズまで白星を挙げられぬ苦しい日々が続いた。しかし、2日目には直線で鋭く伸びて待望の白星をゲット。続く準決勝でも大量落車を避けて竹内を撃破する巧者ぶりで連勝を飾る。そして、決勝では、目標の根田とは連結を外してしまうも、勝負強い走りで栄光をつかんだ。
 「片寄君が主導権は譲らないって腹積りだったし、根田君も強くてホームで竹内君に入られてしまった。申し訳ないと思って走っていましたね。(直線では)竹内君の内に入って飛ばさないといけないと思って」
 数多の困難を乗り越えてきた神山が、大きな壁をまた一つ乗り越えた。輪界のレジェンドが再びタイトル戦線で輝きを放つ。
 「(5月の)静岡ダービーでも、いいレースをしたいですね」
 番手まくりの根田は惜しくも2着。記念初Ⅴは次回以降に持ち越しとなった。
 「(竹内が)来るのは見えていたし、余裕はありました。でも、ちょっと距離が長かったですね。(竹内を)合わせ切れたのに優勝できなくて、本当に悔しいです」
 単騎の吉本がまくり追い込んで3着に入った。
 「先輩達のアドバイスもあって、最初は竹内君のラインの後ろから行きました。あとは自分の判断で。行けなかったのは力不足ですね」
 竹内は2段駆け態勢の南関勢を相手に真っ向勝負を挑んだ。
 「あのタイミングで仕掛けられたので、4日間の中では一番納得しています。あの上を越えられないと浅井(康太)さんには任せてもらえない。あれを乗り越えられるように、もっと脚をつけたいですね」
 早坂は後方からまくるも、4着までが精一杯。
 「小野さんが自分の思うように走っていいと言ってくれたので甘えた形に。バックあたりでゴチャついているのを見てしまったのは経験不足ですね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 岡村潤

 早坂がスタートを取り、初周は早坂ー小野、竹内ー南、片寄ー根田ー神山ー磯田、吉本で並ぶ。
 レースが動いたのは青板周回から。片寄が2センターから上昇し、赤板前で誘導を下ろして先頭に立つ。片寄は後ろを何度も振り返ったのち、2コーナーから全開で駆けていく。打鐘が入り、片寄がフカして逃げるなか、竹内が4コーナーから反撃を開始。これを見た根田はホームから番手発進。しかし、神山は車間が空いてしまい、根田の後ろに竹内が入る予想外の展開に。最終バックを根田、竹内、神山の順で通過し、その後ろは磯田と南でからんで両者はともに後退してしまう。根田が懸命にゴールを目指す一方、竹内が2センターからまくり追い込みをかけるが車は伸びない。すると、その後ろから神山が鋭く突き抜けて優勝した。根田が2着に粘り込み、2コーナーからまくった吉本が3着に入る。

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