• 千葉競輪場開設67周年記念滝澤正光杯10/15〜10/18

後記 GⅢ 千葉 10/15

荒井崇が追い込みV

荒井崇博

荒井崇博

 4番手の好位に付けた3荒井崇博選手が3コーナーからまくり気味に追い込んで優勝し、ゴール後はガッツポーズ。表彰式では滝澤正光氏から優勝カップを手渡され笑顔。

 優秀戦でも壮絶な争いを演じた新田と深谷が人気を二分。両者の力勝負に期待が集まったが、優勝をかっさらったのは荒井だった。
 「吉澤だろうが、深谷だろうが先行するラインに付いていくのが第一。ラッキーだった。後ろを見てからなんて対応できないし、あそこしか狙ってなかった。後ろが来てもしょうがないという気持ちで。自分のタイミングで前に踏んだだけ」
 前期の途中から自力に戻して以降動きは軽快だった。それでも「こんなに上手くいっていいのかなって思ってた。(自力に)戻したからといって、こんなにすぐよくなると思ってなかった」と本人の中でも試行錯誤を続けた上での結果だった。
 一時は競走得点も100点を切るなど不調に苦しんだが、この優勝で通算4度目の優勝を目指す、来月地元武雄記念へも弾みがついた。
 「武雄(記念)に向けてやってきたことがここで出た。(来年の)競輪祭にも出れるしね、今年は出れんけん。でも今日はつぶれるまで飲んでいいかな」
 最後はいつもの“荒井節”で豪快に笑い飛ばし、上のステージでの活躍を誓った。
 濱田は絶好の3番手だったが、一瞬の判断の迷いによって2着に終わった。
 「最後はちょっと入るのが…。振り返ってみると遅かったですね。もっとスッと入れてればいい勝負だった。でも納得はしてます。上出来だと思います」
 3着には新田が不発とみるや、2センターから内に進路を取った山田が入った。
 「終始ピリピリした緊張感がありました。新田君はいつ行くか分からないし。最後は突っ込みが甘かったけど、3着まで届いたんで満足です」
 新田は深谷を意識しすぎ、レースの組み立てを誤った。
 「完全に組み立てを失敗した。深谷君を警戒しすぎたのと、相手(吉澤)の動きを過信したというか、あそこまで早くペースを上げていくとは思ってなかった」
 3日間好勝負を演じてきた深谷は、またしても決勝でムラのある面を見せ「中途半端、すべてが中途半端な結果になってしまいました」と反省の弁を口にした。
 新田、深谷相手に先行勝負の吉澤はシンガリ負け。
 「みんないつ飛んでくるか分からなくて意識しすぎた。いかれたくないという思いが強くて難しかった」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 江守昇

 周回は深谷―椎木尾―荒井―柳詰―新田―山田―吉澤―小林―濱田の並び。
 赤板の1コーナー過ぎから吉澤が上昇すると、深谷は車を下げて打鐘過ぎに誘導員も退避する。荒井が4番手を確保し、6番手は内に深谷、外に新田で併走に。最終ホームから吉澤がペースを上げると、やや遅れた深谷を締め込んだ新田が6番手を取り切る。さらに椎木尾に切り替えられた深谷は最後方になってしまう。小林、荒井がそれぞれ車間を空けて後続の仕掛けに備えるが、新田はしきりに深谷を警戒して動かない。深谷のバックまくりでようやく新田も仕掛けたが、2センターから荒井が合わせて巻き返す。荒井を張りながら小林が踏み込むと、あおりを受けた新田、深谷は不発に。空いた内を濱田が抜け出したが、外の荒井が伸び勝ち14年4月の武雄以来2年半ぶり、通算13回目の記念優勝を飾った。

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