• 大垣競輪場開設64周年記念水都大垣杯3/9〜3/12

後記 GⅢ 大垣 03/09

小松崎大が復活のⅤ

小松崎大地

小松崎大地

 5小松崎大地選手が、チャンスをモノにして記念初Ⅴを果たした。レース後は、先行した7新山響平選手と喜びの抱擁。そして、仲間から手厚い祝福を受ける。

 決勝前、成田の一言に小松崎の心は奮い立った。
 「成田さんに『(2人とも)北日本を代表する自力型なんだから、主導権だけは譲るな』と気合を入れてもらいました。評価してもらえているんだなと。悩んだりもあったけど、評価してくれている人がいて、間違っていなかったと思いました」
 決勝は絆を再確認した北日本勢が躍動した。前受けの新山が気迫の先行策。番手を回った小松崎は「響平のことを信じて後輪しか見ていなかった」と仲間を信頼した。そして、2センターから番手まくりで勝利。昨年の夏ごろからのスランプを乗り越えて、見事記念初Ⅴを手にした。
 「響平もすごい気持ちが入っていましたね。(後ろの状況は)全然わからなかったです。こんなに恵まれるとは思っていなかったですね。がむしゃらに突っ走ってきたので、(ここまでは)短かったり、長かったりですね」
 このVをきっかけに反撃を開始する。美酒に酔いしれることなく、さらに上を目指す。
 「もっと、もっと結果を出さないといけないので。北日本の核の一部として、頑張ります」
 成田は小松崎に続き稲垣と2着同着。優勝こそ逃したが、北日本勢の精神的支柱を担った。
 「前の2人に付いていっただけで、自分は何もしてませんよ。付いていて感じは良かったです。力があればしっかり(ワンツーが)決まっていたと思うけど。同着なんで最低限の結果ですね」
 竹内との中団争いを制した稲垣は、内のコースを最後まで諦めずに踏み込んだ。
 「新山君の先行意欲がすごかったです。モガき合っても意味はないと思って(4番手を取りにいった)。敵ながら、震災から6年目で東北勢の意気込みが伝わってきました。僕も負けないように走ったんですけど、何とか2着が精いっぱいでした」
 新山は気迫あふれる先行策を披露。小松崎の優勝に貢献した。
 「全部、突っ張ろうと思ってました。中団争いになっているのは分かったし、内だけ気をつけてました。長い距離を踏んでホームからは全開だったのできつかったです」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 山口泰生

 スタートで一瞬見合ったが、成田が追って誘導の後ろを取った。初手は新山-小松崎-成田、竹内-柴崎-山内、稲垣-田中、河端の順で並ぶ。
 動いたのは青板周回の2角から。稲垣が早めに上昇していくと、前の新山は車を外にはずして突っ張る素振りを見せる。すると、稲垣は中団まで車を下げ、竹内と4番手を争った。中団がもつれるなか、打鐘前に誘導が退避。新山は一気にペースアップして主導権を握る。新山が軽快に逃げる一方で、稲垣と竹内で激しくやり合いホームを通過していく。そこを、河端が最後尾からスパートする。河端が勢い良く迫ってくると、車間を空けていた小松崎が、合わせて2センターから前に踏み込んだ。小松崎は後続を振り切ってゴールし、記念初優勝を遂げた。外を踏んだ成田と、中団争いを制した稲垣が直線で小松崎のインに入って、それぞれ2着同着となる。

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