郡司浩がホームV

郡司浩平
ウィナーズカップ初代王者に輝いた郡司が、01年の高木隆弘以来となる地元勢の桜花賞制覇をグレードレース連覇で成し遂げた。
昨年12月の佐世保記念で石井秀に、2月の奈良では根田空に記念初Vをプレゼント。幸せ配達人としてリードオフマンを担った。南関勢には欠かせないキーマンとなった郡司が、ホームバンクで今度は主役の座をS班に渡すことはなかった。
「地元で期待もされていたんで最高の結果です」
渡邉が迷いなく主導権を握り最終ホームでは一本棒の展開。郡司は盤石の態勢を築くように、逃げる渡邉との車間を切った。
「(別線に)粘られなかった時点で、僕がしっかり番手でかばおうと思った。バックでは絶対に(別線が)来ると思ったんで、車間を空けながらいつでも張れるようにはしていた」
読み通り稲垣のまくりが抜群のスピードで迫った。郡司に焦りはなかった。車間を詰めながら稲垣をブロックすると、落ち着きはらった追い込みで抜け出した。
「稲垣さんの勢いを止めながら、雄太には悪かったけど早めに踏ませてもらった。小原さんが締めていてくれたのもありがたかった」
奈良記念、トラック競技支援(田中晴)、四日市記念(山中秀)と2月は南関地区がG3を席巻。3月ウィナーズカップでは郡司が、ビッグ初制覇。南関勢に風は吹いている。そして、追い風に乗った先には…。
「まだまだ先はあるんで気は抜けない。(平塚グランプリ出場権の獲得へ)まずは(G1を)獲るくらいのつもり、それで結果賞金で乗れればいいけど。高いモチベーションで。(今年G2、3を優勝して狙うのは)あとひとつですね」
ビッグに続いて念願の桜花賞を手に入れた郡司。その目には、G1奪取の文字がしっかりと映っている。
大仕事をした郡司の後ろで、きっちりインを締めていた小原が陰の立役者。
「自分のあれ(ミス)で壊さないようにと思ってた。冷静に郡司君の動きを見られた。それでゴール勝負ができたのはよかったっす」
インを切って南関3車を受けた菅田は、3着に追い込むも悔しがることしきり。
「郡司が前に踏む態勢しか取ってなかった。優勝が見えただけに悔しいですね。脚を余してしまった」