• 川崎競輪場開設68周年記念桜花賞・海老澤清杯4/8〜4/11

後記 GⅢ 川崎 04/08

郡司浩がホームV

郡司浩平

郡司浩平

 チャンスをモノにした郡司浩平が、仲間の祝福で地元の夜空に舞う(写真左上)。3稲垣裕之選手のまくりを阻んだ1郡司選手が、直線で抜け出してナイター記念を制覇。

 ウィナーズカップ初代王者に輝いた郡司が、01年の高木隆弘以来となる地元勢の桜花賞制覇をグレードレース連覇で成し遂げた。
 昨年12月の佐世保記念で石井秀に、2月の奈良では根田空に記念初Vをプレゼント。幸せ配達人としてリードオフマンを担った。南関勢には欠かせないキーマンとなった郡司が、ホームバンクで今度は主役の座をS班に渡すことはなかった。
 「地元で期待もされていたんで最高の結果です」
 渡邉が迷いなく主導権を握り最終ホームでは一本棒の展開。郡司は盤石の態勢を築くように、逃げる渡邉との車間を切った。
 「(別線に)粘られなかった時点で、僕がしっかり番手でかばおうと思った。バックでは絶対に(別線が)来ると思ったんで、車間を空けながらいつでも張れるようにはしていた」
 読み通り稲垣のまくりが抜群のスピードで迫った。郡司に焦りはなかった。車間を詰めながら稲垣をブロックすると、落ち着きはらった追い込みで抜け出した。
 「稲垣さんの勢いを止めながら、雄太には悪かったけど早めに踏ませてもらった。小原さんが締めていてくれたのもありがたかった」
 奈良記念、トラック競技支援(田中晴)、四日市記念(山中秀)と2月は南関地区がG3を席巻。3月ウィナーズカップでは郡司が、ビッグ初制覇。南関勢に風は吹いている。そして、追い風に乗った先には…。
 「まだまだ先はあるんで気は抜けない。(平塚グランプリ出場権の獲得へ)まずは(G1を)獲るくらいのつもり、それで結果賞金で乗れればいいけど。高いモチベーションで。(今年G2、3を優勝して狙うのは)あとひとつですね」
 ビッグに続いて念願の桜花賞を手に入れた郡司。その目には、G1奪取の文字がしっかりと映っている。
 大仕事をした郡司の後ろで、きっちりインを締めていた小原が陰の立役者。
 「自分のあれ(ミス)で壊さないようにと思ってた。冷静に郡司君の動きを見られた。それでゴール勝負ができたのはよかったっす」
 インを切って南関3車を受けた菅田は、3着に追い込むも悔しがることしきり。
 「郡司が前に踏む態勢しか取ってなかった。優勝が見えただけに悔しいですね。脚を余してしまった」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 白戸淳太郎

 迷わずスタートを取った浅井が正攻法に構えると、周回は浅井-中川-稲垣-椎木尾-渡邉-郡司-小原-菅田-永澤の並び。
 青板バックから上昇した菅田の動きに渡邉が続くが、この動きを内から稲垣がけん制する。2コーナー手前で菅田が切ると同時に渡邉も飛び出して打鐘前から主導権。先に動いた菅田は狙いどおりの4番手を確保。内の浅井がやや踏み遅れると稲垣が6番手に入り、浅井は後方8番手に置かれてしまう。渡邉がペースを落とすことなくハイピッチで飛ばすと、ホームからは郡司が徐々に車間を空けて後続の出方をうかがう。6番手の稲垣は2コーナー手前から巻き返すと、グングン加速。鋭く前団に迫ったが、引きつけた郡司がこれを3コーナーでブロック。一発で稲垣を仕留めると、そのまま前に踏んでホーム記念を初優勝。続いた小原と地元ワンツーを決めた。

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