• 高知競輪場開設67周年記念よさこい賞争覇戦4/15〜4/18

後記 GⅢ 高知 04/15

深谷知が圧巻の走り

深谷知広

深谷知広

 2原田選手の先まくりを後方8番手から上がり13秒4の好ラップで飲み込んだ1深谷選手が今年初優勝。来月に迫ったダービーを前に強烈な一撃で健在ぶりをアピールした。

 レースは打鐘前から目まぐるしく動くなか、「早めに動いたんで1回下げたほうが。でも思ったより前で動いて想定外だった」と話す深谷は終始後方8番手。しかし、最終2コーナーから原田がまくり上げると、そこから一気にスパート。出切った原田を4コーナーでとらえるとそのまま後続をぶっ千切った。
 「(優勝は)久しぶりなんで嬉しいです。原田君は踏み出す前から行っちゃうだろうなって雰囲気は感じた。その動きを見て自分も仕掛けて行こうと思った。思ったより伸びてよかった」
 前検日に「ある程度いい練習ができた」と手ごたえをつかんで今シリーズを迎えていた。初日に逃げ切って好スタートを決めると、オール連対での優勝。「初日は先行できたけど、そのあとは3日間まくりになってしまった」。レース内容こそ反省するが、4日間見せたパフォーマンスは圧巻だった。
 このあとは24日からの函館を走って京王閣ダービー。「しっかり脚を落とさないように練習して。ダービーに向けて仕上げていきたいです」。前半戦最大のヤマ場でも深谷の力走が見られそうだ。
 深谷を後ろに置いて先まくりという展開は、原田にとって昨年12月の広島記念決勝と同じ。しかし、要所、要所のロスが勝負の明暗を分けた。
 「中四国ラインやし(取鳥ラインの後ろ)そこは譲らんとこうと。単騎も入れるつもりはなかったし、死守して勝負。それなら中四国のみんなに優勝するチャンスがあるんで。でも昌己さんがしゃくってきたのがキツかった。(まくったとき)2コーナーのぼらされたし、2センター桑原さんのブロックでフワッとなった。あれがちょっとしんどかったですね」
 井上が深谷と口が空いた芦澤を張りながら4コーナーから外に持ち出す。結果は3着だったが、組み立てを反省しきり。
 「(最終ホームで仕掛けるのは)まだ長いかなと。ヤマシン(山本伸一)も仕上がっているから、あそこは…。それで俺がバック入れて、ハラケン(原田研太朗)がそのまま(まくって)行く形になった。中途半端でした。貴久に悪いことをした」
 記念初優出の芦澤にとっては、ほろ苦い結果に終わってしまった。
 「あのスピードで3コーナーをのぼられたら千切れる。限界値を超えている。ただ、いいカンフル剤になりました」
 シリーズを通して力走を見せた取鳥。決勝戦でも果敢に最終バックを取ったが、原田のまくりに屈した。
 「何もできんかった。4日間、バックを取っただけ。(山本の後ろに)入ったけど、流されたんでけっこう詰まって我慢できんかったです。1人で焦ってますね。また頑張ります」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 山中貴雄

 号砲と同時に深谷が素早く出て、正攻法に構える。深谷に芦澤が付けて前団、原田-小倉、井上-松岡が中団に収まり、単騎の山本が7番手、取鳥-桑原が後攻めの並びで周回を重ねる。
 赤板から取鳥が上昇。これに合わせて原田も踏み上げる。打鐘前に取鳥が先頭に立つと原田の内をすくって井上が3番手を取りに行く。井上との外併走を嫌った山本が前に出るが、その後位に入った取鳥がすかさず叩いて最終ホームから主導権を握る。このラインを追った井上を山本が一発でさばいて3番手を確保。井上は4番手で態勢を立て直す。最終2コーナー、6番手から原田が好回転でまくり上げる。8番手から徳島勢を追っていた深谷がさらに3コーナーからその外を豪快にまくって圧勝した。深谷マークの芦澤は離れ、先まくりを放った原田が2着。直線でしぶとく外を伸びた井上が3着に入った。

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