• 川崎競輪場GⅢナイター8/3〜8/6

後記 GⅢ 川崎 08/03

深谷知の末脚が爆発

深谷知広

深谷知広

 カマした2脇本雄―7伊勢崎彰のラインで決着かに、バンクレコードタイとなる上がり10秒6で中コースを突き抜けて逆転Vの1深谷知広選手。納得の手応えにガッツポーズ。

 新山の上昇に合わせて動いた深谷は上手く4番手を確保。主導権を握るであろうラインを射程圏に収めたかと思ったが、そこを脇本がカマして出ると、ラスト1周で一気にペースが上がった。「1回(動いて)脚を使ってるのもあって、けっこう道中キツくて1コーナーが自分のなかで一杯だった」と振り返るが、そのハイスピードにも動じることはなかった。「そこからはフォームとかうまく切り替えられた。収穫ですね」。2センター、6番手から外に持ち出すと、前団をゴボウ抜きにした。
 上がりタイムは準決勝で原田が記録した10秒6のバンクレコードタイ。「(10秒)6となると5を出したかった」と悔しがるが、その表情には確かな手ごたえと自信が垣間見えた。
 「(競技も含め)続いてレースを走ってることがプラスになっている。全部オールスターに向けて考えてやってることなので。(今回から使う)フレームもいい方に出てる。いいところが出てるのは出てるし、あとは乗り方だと思う」
 好メンバーがそろった決勝戦を制し、11日から開幕するオールスターへ最高の弾みをつけた。「(ドリームレースは)グランプリの次に重いレース。しっかり結果を出したい」。初日のドリームレースから深谷が豪快な走りで魅せる。
 脇本がカマして伊勢崎は絶好の番手回り。記念初優勝はもうすぐ手の届くところまで来ていたが、深谷のスピードが違いすぎた。
 「ムリですね。目一杯踏んだもん。優勝かと思ったけど…。俺も気持ち早く出て行けばだけど、ワッキーも頑張ってた。影が見えたから踏んだけど、(深谷は)伸びるコースだった」
 カマした脇本は3着。ドンピシャのタイミングで仕掛けたが、深谷が強すぎた。
 「深谷が4番手だと(まくりは)届かないので、腹をくくって先行しようと。新山を中団に入れられたし、理想の展開でしたけどね。最後は末を欠いた。バンクレコード(タイ記録)はさすがに(勝てない)」
 新山マークの山崎は4着に終わった。
 「(ラインの)みんなにチャンスがあったと思う。最後コースは見えてたけど、響平に当たるのもね。深谷は響平が浮いてる、そこを目がけて来ましたね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 大西健士

 号砲で各車見合った状態から園田がゆっくりと出て、目標の原田を迎え入れる。隊列は原田-園田が前受け、脇本-伊勢崎、深谷-伊藤が中団に収まり、新山-山崎-佐藤が後攻めの形で落ち着く。
 青板周回の2センターから新山が上昇すると、これに合わせて深谷も5番手から踏み上げる。赤板過ぎに切った深谷を新山が押さえて前に出る。8番手となった脇本だったが鐘と同時に一気にカマして主導権を握る。これを受けた新山が3番手に収まり、深谷は6番手、原田が8番手の態勢で最終ホームを通過。快調に飛ばす脇本に対し、別線の機動型はなかなか仕掛けられない。新山が車間を詰める勢いで2センターから迫っていくが、さらにその外を踏み込んだ深谷がイエローライン付近を鮮やかに駆け抜けた。脇本の先行に乗って追い込んだ伊勢崎が2着。脇本が3着に粘り込んだ。

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