• 大垣競輪場開設65周年記念水都大垣杯11/11〜11/14

後記 GⅢ 大垣 11/11

5年ぶりのG3制覇

村上博幸

村上博幸

 5稲垣選手の仕掛けを追った1村上選手が、差し切りV。ウイニングランでは、ガッツポーズで声援に応える。

 S班から陥落して約2年。相次ぐ落車や怪我でGレースのVから遠ざかっていた。それでも、ひたむきに努力した成果が、大垣の地で現れた。
 「G1の決勝も目標にしていますけど。最近の目標がG3の優勝だったので、本当にうれしい。SSを落ちてからチャンスがなくて。落車も多いですけど、踏ん張れたのは周りの先輩、後輩のおかげだと思います。4日間納得いく走りができました」
 大挙6人が勝ち進んだ近畿勢。決勝は二つのラインに分かれて優勝を目指した。信頼できる仲間達の力勝負を嬉しく思いつつ、巡ってきたチャンスをしっかりとつかんだ。
 「6人で決勝に乗れたことが、一つ嬉しかったですね。僕的に竜生はダービー王ですし、勝てるように走ってくれればと思っていました。稲垣さんも、どんな展開になっても対応すると思っていたので、追走だけ心がけて。竜生が格の違いを見せてくれましたね。稲垣さんも対応してくれて、チャンスが巡ってきました」
 ハイスピード化が進む競輪界。村上も、その流れに取り残されることなく進化し続ける。
 「マーク屋ってのは、今の時代ではない。解説の人も言っているくらいですし、タテ脚を磨いて勝負しないと。楽に回っても差せないと優勝できないですからね。まくれる脚とかも付けていきたいですね」
 稲垣は、村上に交わされて準V。しかしながら、村上と同様に、後輩達の熱い走りに満足げ。
 「決勝は近畿が、お互い力を出し切ったことが、まず幸せです。輪太郎と竜生も力勝負をしてくれて、とても嬉しかった。ただ、小松崎が来ていたし、後ろに村上君も付いていたので。竜生の頑張りを無駄にしないためにも、早めに踏ませてもらいました。村上君が強かったです」
 大外をまくり上げた小松崎だったが、稲垣のまくりを乗り越えられず3着まで。
 「近畿がやり合う流れになって。展開は向いたけど、自分の力不足ですね。稲垣さんに合わされてしまったのも痛かったです」
 記念の初決勝に臨んだ石塚だったが、結果はシンガリ負け。
 「思ったより早くレースが動きましたね。自分が踏み過ぎてしまったところもあります。ただ、自分は先行するしかないですし、完全に脚負けですね。今度は、もっと良い着が取れるように」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 濱口高彰

 スタートで佐藤がポンと飛び出し、小松崎―佐藤が前団に構える。以下は三谷―稲垣―村上、石塚―東口―高間に単騎の成清で周回を重ねる。
 青板のバックで動き始めた石塚は、合わせて出た三谷を強引に押さえ込んで赤板で主導権。東口―高間に成清まで出切り、三谷は5番手、小松崎が一本棒の8番手で打鐘を迎える。三谷は3角から巻き返すが、石塚も合わせて両者の叩き合いで最終回。
 石塚の抵抗に脚を使った三谷はいっぱい。後方からまくった小松崎が迫ると、稲垣は自力に転じて2角からまくり上げる。稲垣がバックで前団を飲み込んで村上の追走。小松崎のまくりは村上の横まで。押し切り図る稲垣を村上が直線半ばで交わして優勝。2着に稲垣、小松崎が3着に入る。

ページトップへ