• 函館競輪場GⅢナイター4/26〜4/29

後記 GⅢ 函館 04/26

南潤が最速のG3制覇

南潤

南潤

 南潤選手が力強い逃走劇で別線を圧倒。初日からオール連対でデビュー後最速のG3制覇を果たした。

 北の大地で新たな伝説が生まれた。南がデビューからわずか298日でのG3初優勝。2年前の当地記念で新山響平(107期)がマークした387日を大きく更新した。
 「とりあえず優勝できて、うれしいですね。勝ちを意識してまくりとかじゃなく、いつどおりのレースをしようと思ってました。結果が出たんでよかったです」
 2度目のG3決勝の舞台。大記録のかかった一番でも迷いはなかった。打鐘前から全開スパート。同型のライバル達を豪快にねじ伏せた。
 「警戒されて構えてしまうと後手を踏んでしまうので、踏み合いになっても力でその上を行こうと思ってました。大矢さん、鈴木さんと踏み合って、脚は残ってなかったです。(優勝は)ゴールするまでは分からなかったですね」
 この優勝で7月松戸のサマーナイトフェスティバル、11月の小倉競輪祭と2つのビッグレースへの出場権利を手に入れた。ファンの注目は高まるばかりだ。
 「デビューして、まだ1年足らずですから。もっとレベルの高いところで学べると思うと楽しみ。上の人のレースを見て、いいところを吸収していきます」
 新時代の旗手として、これからの競輪界を引っ張っていく。超新星の今後の活躍から目が離せない。
 南の後位に飛び付いた鈴木は山本をさばいて番手を奪取。その後ろでためていた山下が直線で鈴木を交わして2着に入った。
 「(鈴木)ノブが頑張ってくれましたね。作戦としては南が叩くようだったら飛び付こうと、大矢が先制するようなら3番手を確保して先まくりと。その内のひとつの作戦がはまってくれました。自分は伸びているし、感触は悪くないけど、ノブとラインを固めてくれた真崎さんのおかげです。この2着は大きいですね」
 鈴木が選んだ戦法は飛び付き策。3着に敗れたとはいえ、持てる力と技は出し尽くした。
 「あの展開ならハコ勝負と決めてました。ダッシュ勝負で番手を取ったんですが、南君がちょっと流して山本さんがまた追い上げてきたので、それを張っていっぱいでした。南君が強かったけど、頭を使ってやれることはやったので、あとは脚ですね」

Race Playback

レース展開1

レース経過

誘導員 : 大森慶一

 南―山本―松岡のラインが前受け。以下は小林、鈴木―山下―真崎、大矢―柴田での周回となる。 青板バックで大矢が早くも上昇。大矢は赤板前4角で誘導を下ろしてハナに立つ。南は7番手まで下がり、鈴木が3番手に。大矢が後続の動きを窺う中、2角で南がスパートし、これに合わせて鈴木もダッシュ。打鐘で鈴木の主導権へと変わるが、2センターで南が力ずくで叩いて先頭に立つ。鈴木は飛び付き策に出て、懸命に南に続いてきた山本を2角でドカして番手を奪取。バックからは松岡がまくりに転じるが、山本を乗り越えるのに脚を使って伸びず。南を、鈴木―山下―真崎のラインが追う態勢で直線に戻るが、南は後続の追撃を許すことなく押し切った。2着には、鈴木の外を踏んで伸びた山下が入る。

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