郡司浩平が2度目の桜花賞制覇
地元勢から3人が勝ち上がった決勝戦。番手を回った南関のエース郡司浩平(写真)が、責任を持って走り抜いた今シリーズを、最高の形で締めくくった。
「(松井)宏佑が頑張ってくれて、(志佐)明さんが後ろを回ってくれたおかげです。いつもよりお客さんも多くて、気持ちもたかぶりました」
赤板1センターから一気に仕掛けた吉田拓矢の上を、松井が強引に叩いて先制。番手でタイミングを計った郡司は、最終2コーナーからのまくりで後続を振り切った。
「宏佑は、(連係した3日間で)一番掛かっていましたね。タレて来たっていう感じはなかったんですけど、吉田(拓)も調子が良さそうだったし、直線でブロックをしながらってなると、厳しいと思ったので行かせてもらいました」
後輩の頑張りに応えて、2年ぶり2度目の桜花賞制覇。5度の記念優勝のうち、川崎、小田原でそれぞれ2度のVと地元にめっぽう強い。
「前回(川崎記念を)優勝した時は、ウィナーズカップを獲ったあとで、勢いそのままにって感じだった。でも、今回は苦しい時期もあって、プレッシャーがある中で勝てたので、すごくうれしいです」
このあとは地元地区の松戸でのダービーが待っている。そして平塚記念と、郡司にとって1年間で一番の山場が続く。
「最近は連対率が上がってきて、大敗がなくなってきました。今回は番手戦が多かったんですけど、次のダービーは、そういうわけにはいかないと思うので、しっかり頑張りたいです」
21年2月には、ここ川崎競輪場でG1全日本選抜の開催も決まっている。それだけに郡司の競輪人生は、まだまだ通過点に過ぎない。
地元ライン3番手の志佐明は、郡司にしっかり続いて、初めての記念決勝で2着に入った。
「落ち着いて行けましたね。(別線が位置を取りに)来るなら自分のところだって思っていたし、(ラインで前に)出切ってしまえば内だけ締めておこうと思っていました。(最終)4コーナーでは夢を見ましたね(笑)。でも、脚がなかったです」
最終バックで吉田拓から志佐の後ろに切り替えた平原康多だったが、伸び切れず3着。
「(吉田)拓矢は頑張ってくれて、力を出し切った。最後、突き抜けられなかったのは、自分の力不足。郡司が強かったです」