• 弥彦競輪 開設69周年記念 ふるさとカップ(GⅢ)7/25〜7/28

後記 GⅢ 弥彦 07/25

諸橋愛が地元記念3連覇

諸橋愛

諸橋愛

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 「今年もここに照準を合わせてきていたし、今年がここで終わっても良いってくらいの気持ちでした」
 たくさんの人が待ち望んでいた諸橋愛の地元記念3連覇。あふれるばかりの歓声を浴びて喜びをかみしめた。
 「去年はプレッシャーがあったけど、今年は赤パンツを脱いで気持ち的に余裕がある開催でした。ここまでの1カ月間、本当に練習が苦しくて、自信はなかったですけど準備はしてきていたので、結果が出て良かったです」
 昨年、決勝で連係した鈴木竜士は、準決勝で敗退。今年は、今節が記念初参戦の小林泰正に付けて勝機をつかんだ。
 「松井(宏佑)のスピードの展開になったけど、(小林)泰正も良く頑張ってくれました。(小林)泰正が松井を追いかける時に、もしかしたら届かないんじゃないかと思って、(自分で)踏んだのが良かったのかもしれないですね。車番も良かったし、うまく3人(関東ライン)の展開が噛み合えば、十分チャンスはあると思っていました」
 毎年、諸橋に良い流れを呼び寄せる今大会。今年もここから再加速を誓う。
 「もう一回、グランプリに出たいんですよ。ゴールできてないので。上で戦えるのは、もう何年もないと思っているので、悔いのないように走りたいですね」
 次走は来月の名古屋オールスター。スピード化が進む競輪界に乗り遅れることなく、もう一度あの舞台を目指す。

 援軍を失った松井宏佑だったが、ナショナル仕込みのスピードを披露して2着に粘った。
 「どんな形でもカマシきろうと思っていました。自分の仕事に精一杯で、後ろの状況は分からなかったです。出切って、ラインで決まると思っていたんですけど…。脇本(雄太)さんみたいに最後まで踏めてないですね。体がブレちゃう。自分のやることはできて、お世話になった人に成長した部分は見てもらえたと思います。伊豆に戻って、またオールスターまでトレーニングをしてきます」

 諸橋と共に地元記念で優出した藤原憲征も、3着に入った。
 「(小林)泰正が良い所で仕掛けてくれました。番手もしっかりしていたしね。自分は勝負所で口が空いたんで、そこが課題です。体の状態は今日(最終日)が一番良かった。ここまで結果を残せたのは、展開がどうとか、前がどうとか、人のせいにしないようにして、練習不足を見つめ直してトレーニングをしてきたので」

 初の記念参加で優出した小林泰正も、決勝でも大きなインパクトを残した。
 「初手の位置取りは予想外でしたが、ホームで全開で踏んでいれば、松井さんが一人で飛んでくるなと思っていました。諸橋さんが(渡邉)雄太をさばいてくれると信頼していました。(初の記念開催だったが)展開次第で勝負ができるんだなと思いましたね。欲を言えば、(決勝)3着で競輪祭に出たかったです」

 清水裕友は勝負所で内に詰まってしまい、6着でゴール。
 「打鐘で泳がされた時点で厳しいかなと思いました。6番(小林)も位置を取っての選手で、一番良くないパターンになった。そうならないようにしないといけないんですけどね。(決勝までの)3日間は展開が良かった。展開が良い時はモノにできているし、兆しはあると思います」

 渡邉雄太は松井の踏み出しに離れてしまい9着。
 「あれだけ前が踏んだら、自分なら行かないなっていうタイミングで(松井が)行っちゃいました。まあ、普通に付いていたとしても、付いて行けたかは分からないですけどね。番手戦はなかなかないけど、しっかり付いて行けるようにならないと。オールスターもあるし頑張ります」

Race Playback

レース展開4
小林泰正選手に勢いをもらい諸橋愛選手が、直線で鋭く突っ込んでV。地元記念3連覇を達成した。

レース経過

誘導員 : 志村太賀

 号砲で内の4車が飛び出して渡邉雄太が正攻法に。前に松井宏佑を迎え入れると、周回は松井-渡邉-岡村潤-小林泰正-諸橋愛-藤原憲征-清水裕友-山田庸平-柴崎淳の並びで進む。 青板の2コーナーから清水がゆっくりと上昇を開始。松井にフタをすると、赤板ホームで誘導員を下ろす。この動きに続いた小林が中団を確保。車間を切って松井をけん制すると、打鐘から踏み上げ2センターで先頭に立つ。そこをすかさず松井が仕掛けて1コーナーで小林を叩き切るが、松井のダッシュに渡邉が離れ、1センターで諸橋に一発もらうと外を後退。かぶった清水はバックから内に進路を取ったがコースを失う。松井を追った小林が懸命に車間を詰めると、4コーナーから持ち出した諸橋が外を突き抜けて地元記念3連覇。横一線の2、3着争いは逃げた松井、諸橋に続いた藤原の順で決まった。

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