大混戦を断つか清水裕
今年の清水裕友はS班に相応しくビッグレースで存在感を示している。全日本選抜は2次予選で無念の落車に終わったものの、ダービー着と準V、高松宮記念杯着とG1で続けて決勝に駒を進めた。6月函館記念着は動きが重く本調子ではなかったが、この開催までには調整は進むはず。本来のパフォーマンスを発揮なら優勝に最も近い存在だろう。
この大会にかける意欲が最も高いのは地元の諸橋愛だろう。一昨年の67周年大会で待望の地元記念初優勝を成し遂げると、68周年大会を連覇していて、今回は3連覇がかかっている。今年はまだ優勝こそないものの、3連対率は56%と成績は安定しているし、高松宮記念杯は準決4着、6月函館記念では決勝に乗っていて近況も悪くない。昨年は鈴木竜士の逃げを利して優勝をものにしただけに、今回も鈴木との連係から勝機を見出すか。
S班の自力型に見劣りしない機動力を備えている渡邉一成も有力な優勝候補だ。高松宮記念杯は着と決勝に進出。2日目の青龍賞では新田祐のまくりを余裕で交わしている。6月久留米記念、サマーナイトフェスティバルはそれぞれまくりで2連対。仕掛けがツボにはまれば首位に躍り出ても不思議ではない。
ウィナーズカップ、ダービーと続けて決勝に乗った渡邉雄太にも魅力を感じる。5月全プロ記念の初日に落車した影響があったのか、高松宮記念杯はやや動きが重かったが、サマーナイトフェスティバルは平原康、松浦悠らを相手にまくりで準V。機動力を発揮できれば好勝負に持ち込める。南関勢では新鋭の松井宏佑も注目を集める。F1戦では2Vをいずれも3連勝で飾っているし、記念開催では4月川崎記念、5月平塚記念で決勝に乗っている。まだレース運びには課題を残すものの、スピードは折り紙付きで将来性は抜群だ。
G1開催で勝ち星多い柴崎淳も怖い。ダービーではピンピンで準決に駒を進めると、高松宮記念杯は着と準決進出。うまく流れに乗れれば一発ある。