好展開を生かした松浦悠士がV
初日は上がり10秒9の好ラップでまくって圧勝した松浦悠士。「競輪人生のなかで一番、いい感触だった」と仕上がりは完璧だった。2日目の「スーパープロピストレーサー賞」は主導権を握った清水裕友の番手でチャンスは逃さなかった。
「(清水は)自分のなかでは1回待ってからの仕掛けかと思ってたんですけど、平原(康多)さんが切ったあと行くのかなって後ろで見ながら、(清水は)早めでも叩きに行ったので。落車もありましたし、自分もしっかり気をつけなければすくわれるかもしれないっていうのはありました。(最終)2コーナーで(平原が)見えたので、けっこういいスピードだなと思って、自分はしっかり気配を感じながら間合いを詰めながらっていう感じでした」
昨年の終盤戦から清水との中国黄金コンビでビッグ戦線を席巻している。今年は2月全日本選抜で清水がGI初制覇。3月福井ウィナーズカップは松浦が制している。いずれの決勝も両者で連係、番手を回ったほうが勝っている。今大会もワンツーこそ決まらなかったが、別線に付け入る隙を与えなかった。
「自分の状態を考えて、もっと援護できたらなっていうのがあります。清水君との距離というか間合いをもう少し取れれば、もう少し残せたんじゃないかって。今年、G2制覇できたけど、まだG1タイトル獲れてないので、G1タイトルを獲れるように中国、四国のみんなで精いっぱい頑張っていきます。まずは(次走の)久留米記念で清水君との対戦を楽しみにしているんですけど(笑)。(6月から)地区あっ旋っていうこともあって、なるべく色を出して別線でいきたいっていうのもある。2車、3車であれば(清水と)連係しますけど、メンバーによって決めたいと思います」
互いに高め合う良きライバル、そして仲間として、新型コロナウイルスの影響で閉塞感が漂う競輪界を盛り上げていく。
4番手で態勢を立て直して3コーナーから外を踏んだ平原康多は2着まで。
「もう2周から踏みっぱなしでキツかったですね。村上(博幸)さんにすくわれちゃったんで。3番手だったらまだチャンスがあったんでしょうけど。もういっぱいでしたね。無理やり仕掛けたけど、あれで精いっぱいですね」
落車した諸橋愛を避けて平原を追いかけた木暮安由が3着に入った。
「目の前で落車があったのでガクンって脚にきましたね。平原さんに付けてからは回りを見れてはいましたね」
打鐘から駆けた清水裕友は4コーナーで力尽きて7着に沈んだ。
「ジャンで平原さんにけっこう踏まれてキツかったですね。突っ張るんかな、飛びつきなんかなってビビりました。昨日は良かったけど、今日はいまいちでしたね。セッティングとシューズをもう少し煮詰めたい。いままでのシューズなら最後にもうひと踏みできるけど、新しいやつはガツンと踏まんとダメかもしれない」
4場所連続優勝を狙った浅井康太は後方7番手で見せ場なく敗れた。
「落車を避けて脚がもういっぱいでした。キツかったです」