G1大会並みの好メンバー
初日は優秀競走が3個レース行われ、3着までの9名がスーパープロピストレーサー賞に進出する。
世界の舞台で大活躍していて異次元のスピートを持つ脇本雄太、新田祐大らが不在なら、今年のビッグレースをリードしている松浦悠士、平原康多、清水裕友ら輪界を代表するS班のオールラウンダーを重視するのが順当だろう。
本命には松浦を推した。昨年は競輪祭でG1初優勝を達成し、タイトルホルダーの仲間入りを果たした松浦は、今年も快調なペースで飛ばしている。1月和歌山記念、同月高松記念を連覇と好スタートを決めると、3月にはウィナーズカップ初優勝を達成。更に4月武雄記念も着と制した。ここまでGレースばかり6場所に参戦してすべて決勝に進出。これだけでも素晴らしい成績だが、4V、連対率7割は文句のつけようがない。スピードの切れには更に磨きがかかった感があるし、レースの組み立てが巧いので取りこぼしが少ない。
なかなか成績が安定しなかったときもあった平原だが、今年は年頭から躍動感溢れるレースを演じている。全日本選抜での準Vをはじめ、記念開催は1月大宮、3月松山で優勝、1月立川、2月奈良は準Vと決勝で1回も連を外していない。格の高いレースばかり走って連対率76%は素晴らしい数字だ。ウィナーズカップで落車したが、この開催までにはかなり日数があるので、体調に不安はあるまい。持ち味である攻撃的な自在戦が奏功なら首位に躍り出る場面も大いにあろう。
昨年はダービー、競輪祭で準V、寬仁親王牌は決勝3着とG1に手が届かなかった清水だが、今年は全日本選抜でいきなり優勝し、真っ先にグランプリの出場権を手に入れた。その後も3月玉野記念、ウィナーズカップは準決1着で決勝進出と調子に変わりはない。連係実績豊富な松浦とのタッグでVを睨む。
復調に手間取っていた浅井康太は、ようやく好調時のようなスピードが甦った。2月静岡記念で完全Vを飾ると、その後も3月玉野記念着、同月松阪着、4月高知記念着と白星ラッシュだ。強気に攻めて主役を演じる可能性も十分。
S班の佐藤慎太郎が束ねる北日本勢は新山響平、菅田壱道、小松崎大地、成田和也と強大な勢力を誇る。好連係を決めれば北日本勢から優勝者が出てもおかしくない。
注目株は松井宏佑だ。競技中心のスケジュールなので競輪参戦は少ないが、昨年は11月別府で記念初V、今年は全日本選抜、ウィナーズカップで準決に乗っている。自慢のスピードを遺憾なく発揮できれば一発怖い。