• 岐阜競輪場開設75周年記念長良川鵜飼カップ9/21〜9/24

後記 GⅢ 岐阜 09/21

久々のV奪取で王者の巻き返し

松浦悠士

松浦悠士

決勝優勝写真
決勝優勝写真
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 3月の玉野記念以来の優勝。玉野の直後にウィナーズカップで落車のアクシデント。8月のオールスターでも落車に見舞われていただけに、ホッと胸をなでおろすグランプリチャンプだが、レースをこう振り返った。
 「(周回中)本当は3番手が良かったけど、笠松(信幸)さんにスタートで負けちゃった。青野(将大)君の誘導との空け方から、突っ張るだろうっていうのがあった。どうしようかと思ったけど、内がガラ空きだった。それで3番手を取ってになったけど、内容的にはダメだった。そこはもうしのごの言ってられなかった」
 主導権を握った神奈川勢の後ろ、松浦悠士がインを進出して3番手を手に入れる。今度は5番手で立て直した村田祐樹が襲い掛かる。笠松信幸は村田に遅れて、最終ホーム過ぎに先頭に立った村田が一人で後続を離して風を切る。
 「村田君にスイッチして追いかけるのが理想だったけど、そこは反応できなかった。村田君が強かった」
 叩かれた青野は大きく車間が空いて、2コーナーの立ち上がりでは村田がセーフティーリードにも思えるような大きな差ができていた。松浦にとってはギリギリの判断で踏み出したが、前の村田は遠かった。
 「(最終)バックで行かないと届かないなって。深谷さんもいたんで、最低限でした。3コーナー、2センターでは届かないかなっていうのもあった。けど、風も強かったし、(村田が)タレてくればっていう感じでした」
 直線でさすがに村田もいっぱい。一気に差を縮めた松浦が、今度は強襲する深谷知広を半車身、退けてのゴール。一昨年に次いで岐阜記念を連覇した。
 「結果が出てうれしい反面、自分の力的にもう少しほしいなっていうのがあります。まだまだっていう感じですけど、深谷さん相手に内容次第では勝てるなっていうのがわかった」
 まだまだ完調にはほど遠いデキ。だからこそこれからの上積みにも期待が持てる。今シリーズも準決から変化を求めて兆しを感じ、そこを優勝に結実させた。
 「宮越(孝治)さんに乗り方、セッティングを変えたって言われて、昔の感じを思い出してやってみたら、仕掛ける前の感じで脚がたまるようになってきた。今日(最終日)も走る前にいけそうな気がするっていうのは、(町田)太我にも言っていた。(G1を)獲りにいっても絶対に獲れるっていうわけではない。あとはやれることをしっかりとやって、それでダメならていうのはあります」
 残されたG1はあと2つ。連覇がかかるグランプリ出場へは獲得賞金ランクで厳しい状況に変わりはないが、松浦に焦りはない。

 深谷知広は、最終ホームで7番手。2コーナーからまくって出て、松浦を目標にグングンと差を詰めたが2着まで。
 「自分で切りにいくのか中途半端になってしまった。(仕掛けが松浦と)ちょうど合ったので、付いて回していった。(村田は遠かったけど)まずは松浦をと。ただ、差が詰まらなかった。松浦も追いかけていたので抜けなかったですね」

 記念初優出の村田祐樹は、高配当をメイクした準決同様にアッと驚く走りで見せ場をつくった。
 「(周回中は)後ろからだと、前よりも厳しい展開になるかなと。取れた位置からだと思っていましたけど、笠松さんが(スタートを出て)取ってくれた。ジャン過ぎから踏み込んで、外のあおりもあってそこはキツかったですね。(最終)バックで真後ろの影だけがないのはわかったけど、確認する余裕はなかったです。3コーナーまでは夢をみました。けど、風もあって4コーナーでは脚がいっぱいでした」

Race Playback

レース展開4
 4番手からまくった松浦悠士選手が、村田祐樹選手をゴール前でとらえて優勝。深谷知広選手がまくり強襲も2着まで。村田選手は3着。

レース経過

誘導員 : 松岡篤哉

 号砲が鳴ると大外の小原太樹、笠松信幸が勢い良く飛び出したが、小原が誘導員の後ろに入る。道中は、青野将大-小原、村田祐樹-笠松、松浦悠士-阿竹智史、深谷知広-三谷将太、坂井洋の並び。 青板バック手前から深谷が上昇し、2センターで3番手の村田にフタをする。青野は誘導員との車間を空けて後ろを警戒する一方、松浦が空いた内から3番手に上昇。赤板で青野が誘導員を切ってからも後方をしきりに警戒。村田は5番手に引き、突っ張る青野の前に深谷も無理せず8番手に下がる。打鐘で青野がペースアップするも、5番手から村田が一気にスパートし、最終ホームで青野を叩く。追走の笠松は村田と連係が外して4番手の外で浮く。叩かれた青野が番手にハマるも、村田のカカリが良く、車間は大きく空いてしまう。バックから4番手の松浦がまくり、阿竹が踏み遅れたことで、打鐘2センターで坂井を掬って7番手からまくり上げる深谷が松浦を追いかける。村田が4コーナーを先頭で回るが、一気に差を詰めてきた松浦がゴール手前で捕らえて今年2度目の記念制覇。深谷が2着に入り、先行した村田が3着に粘り込む。

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