全日本プロ選手権自転車競技大会で上位入賞した選手が出場権を得るため、今年も多くの若手選手がこの大会でＧ１初出場を果たした。

　３着で一次予選を突破した嶋津拓は最終日も２着。展開も味方したが、初のＧ１で２度の確定板にあがった。

　「悪い時期は脱したのかな。ただ、まだまだ消極的だなと。消極的なレースが多かった。今回はトップの人たちといい経験できた。こういう経験ができれば、記念だったりＦ１だったりで気おくれすることはないと思う」

　８月小田原で記念初優勝を飾っている山岸佳。同じ３３バンクでの開催に活躍が期待されたがＧ１の壁は厚かった。

　「かなり悔しいです。もっともっと練習して脚力をつけないと一番上では戦えない。（Ｇ１は）ペースが違う。上のほうを見てると、赤板が一番早くてそこからタレない。（自分は）力不足。先行しに行ってできないのが現状。課題ですね。すごい悔しいけどやれてないわけじゃないんで」

　川口聖も8879着で終えた４日間に悔しさをにじませる。

　「自分の思ってるようなレースができなかった。焦ってたところもありますね。勉強になったけど、圧倒的な力の差を感じた。これからは自分がＧ１に出れる選手だと思ってやっていかないといけないし、記念でもＦ１でもＧ１を見すえた走りをしないといけないですね」

　川口聖、中井俊らを向こうに回して主導権を握った３日目の走りが印象的だった成松春だが、Ｓ級トップとの力の差は歴然だった。

　「来る前から覚悟はしてたけど、ここまでとは…。僕は戦法に幅がなくて淡白すぎるんで、まずそこから変えられれば。今のままじゃダメなんで。今回はいい経験になったので、次につながると思います」