西武園記念の決勝は、初日特選からスタートした強豪達が勝ち上がって覇を争った。しかし、惜しくも優出を逃した選手達も、最後まで奮闘を見せてファンを沸かせてくれた。

　昨年末に特昇した門田凌は、ここが初の記念参戦。それでも臆することなく攻めると、二次予選で稲垣裕らを先行で撃破など１着の３勝をマークした。しかし、周囲の評価とは裏腹に、現状に満足することなく気を引き締めた。

　「（準決は）みんな知っている人だったし、緊張はしなかったです。（３勝を挙げたが）全然力のレベルが足りない。もうひと段階強くならないと。１着を取るというより、脚を付けるのが第一です。まずは松本（貴治）さんに追いつけるように。（まくった最終日は）全然踏めなかった。まくりの練習もしないとダメですね」

　今開催までにＦ１戦を連覇した小川真。勢い十分で臨んだ今シリーズだったが、二次予選で敗退の結果に。それでも２度の先行に加え、後半は着と力の違いを見せ付けた。今後も自らの色を求めて積極的に攻めていくと話す。

　「今は先行含みの前々に走っています。小倉（竜二）さんにもスタイルを確立しろと言われているし。引くのはなしと思っているので、ヨコも取り入れて。（連覇は）やりたいことをやれたからいけたと思ってます。今シリーズは先行を多くできたし（自己評価は）マルです」

　落車明け約１カ月ぶりの実戦となった稲垣裕は着。３日目にフレームを戻すと負け戦ながら２連対。好感触を得てＧ１に向かう。

　「（２日目まで使っていたフレームは）ダービーを考えて仕様を変えたけど。今の状態を考えると冒険しすぎましたね。（フレームを戻して）やっぱり走りやすい。でも、試してみないとわからないので。これがダービーでなくてよかった。（怪我も）日に日に痛みが取れていったし、不安はなくなりました」