ピックアップ GⅢ 宇都宮 05/21
宇都宮競輪開設71周年記念「宇都宮ワンダーランドカップ争奪戦」が5月21~24日の日程で開催された。開催中止が相次ぎ、4月武雄記念以来、およそ1カ月ぶりに開催されたGレースを制したのは浅井康太。3着とはいえ、「自力でダメだった」と話す初日から日を追うごとに修正して4月高知に続く、記念連覇を飾った。
ファイナリストが神山拓弥のみという結果に終わってしまった地元勢だが、連日、気持ちのこもった走りを見せていた。坂井洋との連結が外れてしまった準決勝が悔やまれる長島大介は、最終日もしっかりと1着を取り、2勝、3連対の成績でシリーズを終えた。
「今回は仕上がり自体は良くて、番手だったり競輪の勉強をさせてもらった。準決勝はもったいなかったですね。坂井君が下げるだろうと判断して連係を外してしまって、まだ隙がある。そこをなくして、また来年頑張りたい」
4月平塚記念が中止となったことで、坂井洋にとっては今回が記念初出場だった。3552着と記念初勝利は次に持ち越しとなったが、4日間をとおして積極的な走りで見せ場を作った。
「これから先、F1でも先行しなきゃ勝てない場面が出てくる。先行すると自分で踏んだり止めたりしなきゃいけないし、まだペースもわかってない。そこはレースでやらないと覚えられないんで。作戦も自分なりに何パターンか考えて、それを実践するのが今回の課題でした。1着は1回も取れなかったけど、これからも先を見すえてレースしていきたい」
隅田洋介にとっても、これが初めての地元記念だった。
「今開催は初めて宇都宮で(レースの)タイムが出た。今回から新車に換えたのも良かったのかもしれないですね。3月玉野記念のときに、たまたま番手を取り切って、案外できるなと思ったし、もともと何でもできる選手になりたかった。もちろん持つ距離なら駆けるし、何でもやって今期はS級の点数を取りたい」
「調整失敗というか、空回りした」と一次予選で敗れた雨谷一樹だったが、後半戦を何とか連勝で締めた。突っ張って番手に入ってから、まくりを決めた最終日のレースには気迫さえ感じられた。
「ワンパターンだと今後戦えない。幅を広げて、何でもやっていくためには、ああいう(突っ張る)のも見せとかないと。これからは調整方法も考えて。もっともっと上にいきたい」
今年は年頭から3カ月連続で落車していた嵯峨昇喜郎だが、3月ウィナーズカップから空いた51日間でしっかりと立て直してきた。
「50日ぐらい空いたので、ケアをしながら練習はがっつりやった。ウィナーズから(空いた)この期間で仕上げよう。ここで仕上げないとズルズルきちゃうなと思ったので、この間だけはとにかく練習をやりました。今回は俺的には走れたと思う」
佐々木雄一は4321着と上がり目で、ウィナーズカップ以来、51日ぶりのシリーズを終えた。
「とりあえずね。久々のレースで、初日だけは体がおかしかった。怪我明けの1走目みたいな感じで、力んで進まなかった。2日目からは全然良くなりましたけどね。ここまでに練習はできたし、練習での記録や数値は今までより良かった」