ピックアップ GⅢ 函館 08/07
函館競輪場で開催された「ミリオンナイトカップ」は、鈴木庸之の2度目のG3制覇で幕を閉じた。今シリーズはオールスター組が不在で、初日から最終日まで大混戦のレースが展開された。
優勝候補筆頭と言われていた野口裕史は、初日特選と予選2を快勝。ポイント最上位で準決勝へ進んだが、準決勝では小森貴大とモガき合った末、最後は内をすくわれて6着でゴールした。
「準決は、F1で良いメンバーがそろった決勝戦だと思って挑んだけど、小森君が想定外のレースをしたことで、焦りが出てしまいました。7車立てで同型と戦う時の仕掛けのバリエーションを増やさないといけないですね。そこが今回、学んだところです。今回の準決もそうだけど、F1戦でも逃げ切って勝つぐらいじゃないと、G1で戦えないし、そのレベルになってG1、G2の出場権利を獲得したい。師匠(武井大介)からは、やってやってやりまくって経験を積めと言われている。自分はもう若くないってのが難しいところですけど、今回の小嶋敬二さんのレースを見ても、10何年後に自分もあのレース(先行)をしたいって思いますね。そのためには、やっぱり今のうちにもっと逃げて脚を付けていかないと」
地元から唯一、参戦した山田敦也は、予選2で2着に入るも、計6ポイントで惜しくも予選敗退。それでも、気迫のレースでシリーズ3連対を果たした。
「準決勝に行きたかったけどね。自分はトルクがないから、スピードが上がるレースの方が好き。そういう意味では2日目が一番、感じ良く走れました。反省点は多いけど、確定板に3回上がったし、許してください(笑)。久々の地元だったし、最近はお客さんが入ってなかったから、今回は声援が聞こえてちょっと緊張しました。来年はオールスターに出られるように頑張ります」
近況は好調を維持している久米康平だが、21着と今回も壁となっている準決勝を突破できなかった。
「どうやって決勝に乗っていたのか分からなくなっていますね…。準決勝は2カ所くらい勝負どころがあったのにミスしとるし、やり切って負けたわけじゃないから悔しい。あの位置(5番手)からあのスピードで行けたってことは、3番手を取れていたら…って思っちゃいますね。調子が良いだけに、何がダメなのか分からない状態。早く結果が出てくれたら良いですけど」
今期、S級に返り咲いた泉慶輔は、シリーズ3日目に櫻井正孝の番手からS級初勝利をゲットした。
「チャレンジの初優勝が函館で、その時も櫻井(正孝)さんの番手でした。とりあえず、S級初勝利を目標にしてきたので一安心ですね。ひとつ積み上げられたかなと思います。櫻井さんと、もっと上のクラスで一緒に走れるように頑張りたいです」