• 広島競輪場開設68周年記念ひろしまピースカップ12/24〜12/27

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 広島 12/24

町田太我

町田太我

 今年最後の記念シリーズ、広島競輪開設68周年記念「ひろしまピースカップ」は、12月27日に4日間の熱戦に幕を下ろした。地元の町田太我と山口拳矢の新鋭2人に注目が集まったシリーズだったが、決勝戦を制したのは落ち着いたレース運びを見せた野原雅也。うれしい記念初Vを飾った。

 ホームバンクで記念初参戦を迎えた町田は、一次予選と二次予選を圧倒的な人気に応えて快勝。準決勝も難なくクリアして、決勝までコマを進めた。

 「良い経験になりました。自分が思っているよりもある程度は通用するってことが分かったので、(来期は)まずはS級1班の点数を目指して、ヤンググランプリの権利も取りたいです。(戦法は)積極的に先行はしていくつもりですけど、先行だけだとは思われたくないし負けると思うので、なんでもやれて嫌な選手だなって思われるようになりたいです。2月の高松記念は松浦(悠士)さんと同じなので、決勝で連係できるように頑張ります」

竹内翼

竹内翼

 同じく地元の竹内翼は、一次予選と3日目の選抜戦で2勝をマークした。

 「10月に街道練習中に落車して、その後はなかなか調子が上がらなかったんですけど、最近やっと戻ってきているのかなと思います。今回は逃げて1着が取れたけど、決勝に勝ち上がっていくのはまだまだでした。後輩(町田)は決勝に乗っているので、刺激をもらってまた一年、頑張っていきたいですね。今年が4回目の地元記念で、まだ結果が出てないので、来年また呼んでもらえるように、結果を残していきたいです」

吉本哲郎

吉本哲郎

 竹内や町田、木村幸希の師匠である吉本哲郎は、四日市記念で落車して、今回が復帰戦だった。

 「今開催は勝てなかったけど、(竹内)翼とも初めてワンツーが決まったし満足なシリーズでした。四日市で落車して、今開催で復帰して、4日間、走り抜こうと思ったのも弟子がいたから。その弟子たちも頑張ってくれて(町田)太我は決勝に上がってくれた。弟子がいるからS級1班の点数を気にして必死に走れるし、S級にいたいと思えます。彼らを使ってでも今の位置に居続けますよ(笑)。そういう意味でも彼らのお陰ですね。落車して怪我もしたから、良い一年って感じではないけど、年の最後に地元記念を走れて良かったです」

太田竜馬

太田竜馬

 前回の松山では優勝を飾った太田竜馬だが、今シリーズはまさかの一次予選で敗退。それでも最終日までしっかり走り切った。

 「センスとか若さ、勢いで勝つのは終わりましたね。少し前までは先行しやすいようなメンバー構成だったりしたけど、今はもうみんなと平等な扱いになってきた。それが当たり前だし普通だけど、その中で勝てなくなってきている。ここでちゃんと自分の強味を見つけたり、もっと力をつけて競輪界の流れに乗っていかないと。競輪人生には波がつきものだと思うし、下ったあとは上がりがある。でも同じことをしていても上限は見えているし、違うことをしていかないと、過去の自分の良かった時よりも上のレベルにはなれないと思うので。最近、特に難しいと思うのがまくり。まくりは先行と違う踏み方とか体の使い方をしないといけないから、本当にまくりは難しいです。先行を警戒するのは簡単だけど、まくりを警戒するのはより難しい。そういう意味でまくりは大事だと思うし、まくりだけで勝てるなら、まくりだけで良いと思うけど、そうとはいかないのが競輪なので。先行する場面も絶対にあるし、そういうところでちゃんと先行できる状態にしとかないといけない。松浦さんとかは先行とまくりを使い分けているし、めちゃくちゃすごいなっていつも思います。根底には1着をとること、人気、オッズに応えることがある。だからこそ、その時の最善のレースを考えていきたいです」

渡邉雅也

渡邉雅也

 最終日の9レースで争われた「レインボーカップチャレンジファイナル」は、冷静に立ち回った渡邉雅也が白星を挙げて、A級2班へ特班を決めた。

 「優勝が目標だったのでホッとしました。調子は良かったし、1着も取れたけど、仁藤(秀)さんと決められなかったのは残念です。父(晴智・73期)からは自分のレースをして気合いで勝ってこいと言われてました。父は勝った時は褒めてくれるし、悪かった時はレースを見ながら解説してくれる。今回は怒られないと思います(笑)。(今後は)同門の長田(龍拳)がA級にいるので彼よりも先にS級に上がりたい」

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