ピックアップ GⅢ 松山 01/21
松山競輪開設71周年記念「金亀杯争覇戦」が1月21~24日の日程で開催された。決勝戦は4車で結束した四国勢が、松浦悠士、郡司浩平のS班2名を相手に打鐘から主導権。最終2コーナーから番手まくりに出た松本貴治が地元でうれしい記念初優勝を飾った。2着に橋本強、3着に渡部哲男が続いて愛媛勢が上位を独占。敗者戦を走った5名も4勝、2着1回と最終日の地元勢は誰ひとり確定板を外さなかった。
決勝戦で確定板独占の結果はもちろんだが、シリーズ4日間で10勝、2着が7回と地元勢の活躍が光ったシリーズだった。失格で3日目に帰郷となってしまった上田学も初日に2着に入っており、シリーズに参加した全員が連対を果たすという結果だった。決勝戦には勝ち上がれなかった佐々木豪だが、シリーズ2勝、3連対の活躍。出し切った4日間を満足げに振り返る。
「コロナの自粛の時に練習をしすぎて壊れてしまったけど、11月松山から自転車とセッティングを変えた。今は練習もこの自転車に合わせたメニューに変えている。出し切れたし、脚も仕上がってると思う。地元だからって臆することなく、ダサいレースもしなかった。これからにつながると思う」
門田凌もシリーズ2勝。準決勝では主導権を握って松本貴の決勝進出に貢献した。
「今シリーズはやることはやれたんじゃないかな。でも、まだ弱いんで、もっとタテ脚を付けないと。今回は力不足を感じました。ウィナーズの特選の権利が取れたんで、そこで大恥かかんように頑張らないといけないですね」
吉田智哉は10月別府での落車(怪我は左鎖骨粉砕骨折、ろっ骨骨折、肺挫傷)から今回が復帰戦だった。自力で戦った2日間は惨敗したが、番手を回った2日目、最終日とシリーズ2勝で初の地元記念を締めた。
「地元のみんなはそろそろ走ってもいいんじゃない?って言ってくれたけど、体調的にはこれどうかな?って感じだった。実際、自力じゃ戦えてないんで。まだ3割ぐらいですね。弱すぎて…。番組のおかげで2勝できたけど、連日、前も残せず技量不足です」
外田心斗は最終日にまくりで1着。一般戦とはいえ、地元記念で飾ったS級初勝利に笑顔を見せた。
「やっぱりうれしいですね。ファンの方にも『おめでとう』って言ってもらえたんで。S級に上がって力は出し切れてるけど、踏み上げるポイントとか、3日目みたいに内をすくわれたりとか、未熟なところが出てる。あとはレースを覚えるだけと先輩には言われてるので、次からはしっかり先輩の役に立てるようにですね」
山中秀の強襲に屈して8分の1輪差の2着に敗れたものの、最終日の地元勢に勢いを与えたのは薦田将伍だった。
「何とか最終日1着と思ったけどダメだった。初めての地元記念は飲まれてる感じがずっとあった。でもいい経験はできたので。(昨年10月の松山A級決勝で)コケてからがちょっと良くないんで、またイチから頑張ります」
取鳥雄吾は外併走で力尽きた準決勝がもったいなかった。終わってみればシリーズ3勝。新車の効果は数字に表れていた。
「ラインのおかげだけど、3勝できたのはデカいと思う。新車のセッティングは来る前に岩津(裕介)さんの合格点をもらってたし、悪くないと思います。サイズも全然違うし、ぶっつけ本番だったけどセッティングは出てましたね。いい感じで1月を終われたし、来月は全日本選抜で結果を出せるように。今はすごくいいと思うので」
年末は京王閣、高松で連続優出の山岸佳太は「吹っ切れてレースができてる」とメンタル面での変化を実感。今シリーズも3勝を挙げ、準決勝では松浦悠をヒヤッとさせた。
「準決勝がもったいなかった。決勝に乗れる展開を自分から手放してしまった。隙があるから、この点数なんだと思うし、甘さが出ましたね。これも勉強だと思って、次のGレースまでに脚力をあげて、レースでのバリエーションを増やしたい」