総合力高い松浦悠
総合力上位の松浦悠士がシリーズをリードする。昨年は8月オールスターで通算2度目のG1制覇。最強のオールラウンダーとして年間を通して圧巻のパフォーマンスを披露した。年末の平塚グランプリは不発に終わったが、気持ちを新たに再スタートを切る。2年連続のS級S班として迎える今年はさらに進化を遂げる。4日間、主役の座は譲らない。
四国勢はメンバー次第で松浦との連係がありそう。ラインをけん引するのは松本貴治と島川将貴だ。松本は11月当地F1で完全優勝を飾っている。12月佐世保記念は二次予選で落車に見舞われたが、直後の1月広島F1では逃げ切りで新春Vと不安を一掃している。地元記念は3年連続3度目の出場。まずは決勝までしっかり勝ち上がる。島川は20年に大きく飛躍したひとり。今シリーズもスケールの大きな走りを見せる。追い込み型は橋本強、渡部哲男がV候補に挙げられる。橋本は落車禍に見舞われながらも10月寬仁親王牌ではG1初優出を決めている。2年前の当地記念は準優勝と健闘。記念初優勝は目前だ。渡部は流れさえ向けば勝てる準備はできている。2年ぶり3度目の地元記念制覇へ全身全霊をかけて臨む。
郡司浩平が松浦と双璧をなす存在だ。20年は記念優勝4回。そして11月の競輪祭で待望のG1初制覇と充実の1年だった。勢いそのままに21年も突っ走る。初戦の1月立川記念は危なげなく優出。決勝は先行策に出るなど、しっかり動けていた。今シリーズも先行も辞さない隙を逃さない仕掛けでライバルたちをねじ伏せよう。成清貴之は安定した戦いぶりが光っている。郡司の番手なら勝機はありそう。萩原孝之は今年初戦の奈良F1で失格したぶんを取り返すべく全力を出し切る。
渡邉一成、佐藤友和の北日本勢も強力。渡邉はビッグ戦線で存在感がやや薄れてきたが、スピードはまだまだ健在だ。最近はバック数も増えるなど仕掛けが早い。佐藤は今年初戦の1月京王閣F1で準V。状態は確実に上向いてきている。
山田久徳、東口善朋の近畿勢も侮れない。山田はまくりを主武器に多彩な戦法を上手く使い分けている。東口は1寬仁親王牌で決勝3着と大健闘。その後も好調を維持している。強襲劇は見逃せない。
坂口晃輔は昨年の終盤戦に落車が続いたが、幸い大きなダメージはなかった。シャープな差し脚を武器に、高いレベルで安定している。展開不問で突っ込めそうだ。