• 和歌山競輪場開設72周年記念開設記念 和歌山グランプリ1/9〜1/12

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 和歌山 01/09

 S班4名が参戦し、豪華メンバーが顔を揃えた今開催。優勝は4日間を通して抜群の仕上がりを見せた郡司浩平。だが、勝ち上がりのみならず、見応え十分のレースが目白押しだった。

吉田有希

吉田有希

 昨年輪界に一大旋風を巻き起こした大物ルーキー・吉田有希。昨年のグランプリシリーズ以来、自身2度目の9車立て、そして初の記念開催とあって周囲の注目は大きかった。最終日には今年の初勝利を挙げたが、本人にとっては課題も多く見つかった。新成人を迎えたばかりの20歳。まさしく怖いもの知らずの若武者が、ここからどれだけの成長を見せるのか。

 「4日制はすごい長かったです。初日、2日目までは元気だったけど、3日目から先輩たちに『お前すごい老けたな』って言われて(笑)。すごく濃い開催でした。9車立てはまだ自分の経験と頭ではキャパオーバー。これからもっと勉強していきたい。ウィナーズカップに出れそうなので、そこで自分の持ち味をアピールしていきたい。そしてGIに出られる様に。(兄の吉田)拓矢に色々な考えをもらって頑張っていきたい」

今岡徹二

今岡徹二

 今岡徹二は点数以上の存在感を放った。初日は格上の小松崎大地を不発に陥れて2着に逃げ粘り、最終日は稲毛健太を相手に先行してラインワンツースリーを果たした。

 「きっかけはシューズを変えたことですね。戦法も今まではカマシを多くやっていたんですけど、自分には合っていなかった。しっかり押さえて駆ける自分の競走をするようになって上向いてきた。今開催は初日が大きかったですね。初日のレースで調子がいいと思えて、気持ちも変わってきた。きっかけはシューズだけど、気持ちの面が大きいです。しっかり今の調子を半年間は維持していきたい」

山中秀将

山中秀将

 山中秀将は落車で肩甲骨骨折の怪我を負い「やめる事も考えた」と言う。だが、176日ぶりに復帰した今場所で2勝をマーク。GI決勝に2度乗った天性のスプリンターが、戦いの場に帰ってきた。

 「正直、初日なんてレースを傍観している内に終わってしまった。調子のよかったころと比べては駄目なんでしょうけど、まだ50%も戻っていない。(2日目の)オッズを見て、自分と(高橋)雅之さんである程度は売れていたし、応援して買ってくれるファンの方がいるんだと思えた。雅之さんのサポートのおかげで勝つことができました。競輪は人と人が走っているものですし、人間関係だったり、コミュニケーションが大事なんだと改めて思いました。最終日は神奈川勢とは別になってしまいましたけど、また自力として信頼されるような選手になっていきたいです」

古性優作

古性優作

 古性優作はグランプリ王者として、大きな期待と重圧のなかで今年の初戦を迎えた。誰よりも「責任」を自覚する古性だからこそ、悔しさが胸に去来する。

 「脚自体も負けていましたけど、しっかり動きたかった。やっぱり初日から郡司さんや、松浦さん、慎太郎さんも、自分と比べたらパフォーマンスは上でしたし、情けないっすね。1番車とかS班という前に、人気になっていたのにそれに応えられなかったっていうのが悔しいっすね。次の高松まで日にちは空きますけど、休んでいる暇はないので。来月はGIも控えていますし、色々考えて上げていけるように」

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