ピックアップ GⅢ 武雄 04/23
武雄記念から中5日で今年中盤での大きな山場、ダービーを迎える有力選手たち。昨年8月のオールスターがG1デビューだった町田太我にとっては、初めてのダービー。武雄記念1着では新車を投入して、4日間すべてバックを奪取した。確かな手ごたえに21歳の町田が胸を躍らせる。
「(新フレームは)むちゃむちゃ自転車が進みますね。競走でも感じがいいんで、サイコーです。(最終日は)雨のなかで突っ張って2着にいけた。(番手で援護した)松浦(悠士)さんにお世話になったのもあるけど、自分での感覚もいい。あとはダービーに向けて、若干(セッティングとか)なにかを考えないと。そういう意味では、まだ伸びしろもあります」
「万全ではないなかで、初めての武雄記念だった」と、シリーズを振り返ったのは山田英明。2月の全日本選抜の落車で、骨盤骨折の大怪我に見舞われた。それが尾を引くなかで、地元記念を予選スタートから1着。3日目の準決だけが、自力での戦いだった。
「去年ずっと調子が悪くて、上がり始めた時に(骨盤骨折の)怪我をした。どれだけやれるかって思ったけど、自力では戦える状態じゃなかった。初日、2日目はラインの援護もあって勝てたし、最終日も2着に入れた。ラインのありがたみを感じました。1年かけて来年の武雄記念でしっかりと走れるように。今日の武雄記念の優勝者を目に焼きつけておきます」
直前のPIST6では連続の完全優勝。今シリーズもまくりで3勝と乗れていた伊藤信は、苦笑いでPIST6効果をこうあげる。
「(最終日になっても競輪用の自転車は)ママチャリに乗ってるみたい。完全に脚がアホになっている(笑)。(PIST6のスピードを体感しているので)掛かっている感じがしないんですよ。それでも結果が出ているし、言うことない。脚が上がっている感じもある。競輪の方で出ないスピードが出るし、カーボン(フレーム)だと体にも負担がかかる。それがいい方向に出ているんじゃないかと」
3連単で97万円オーバーのビッグな配当になった準決。自身は6着に沈んだものの、松浦悠士、長島大介、三谷竜生と別線のそうそうたる機動タイプを不発に追いやった柴崎淳のカマシが光った。一昨年の落車による怪我で腰部に爆弾を抱えながらも、気温の上昇とともに躍動感が戻ってきている。
「(二次予選でも)調子が悪かったら動けないし、あんなスイッチもできてないと思う。かなり戻っているし、いいんじゃないですかね。一時の僕より全然いい。(要因は)明らかに気温でしょうね。練習では(準決みたいに)あんな感じでやっている。それでみんなよりもタイムがいい。この状態を維持して、うまく調整できれば」