ピックアップ GⅠ 岸和田 06/16
松浦悠士、清水裕友のS班2人に全日本選抜、ウィナーズカップとビッグ連続優出で再びタイトルが狙えるところまできていた太田竜馬らがそろって脱落。ビッグの決勝に中四国勢の名前がなかったのは、昨年10月の寬仁親王牌以来だった。初日特選では3番手、敗退となった二次予選では番手で展開に泣かされ不完全燃焼だった清水は、3日目に新山響平を相手に突っ張り先行策。強制的にスイッチを入れて、最終日のまくり快勝につなげた。「最近のなかだったら清水君は一番のスピードが出たんじゃないかと」と、流れ込みいっぱいの小倉竜二が振り返ったように、清水自身も好感触を得ていた。
「昨日(3日目)、長い距離を久々に踏んだ。ちゃんとレースをしたなっていいうのがあった。(最終日は)あんな感じのまくりが出たのは、自分では記憶にないくらい久々ですね。昨日のレースで久々に出し切れた。勝っても負けても出し切れた感じがあった。(レース後に)ぶっ倒れて、その分、4日目に刺激が入った。この出し切れた感覚を忘れないように、自分の力を出し惜しみしないようにしたい」
2月の全日本選抜の落車で骨盤骨折の大怪我を負った山田英明は、3日目の準決でアクシデントに巻き込まれ落車。欠場の選択もあった最終日だが、今度は落車事故を避けて勝ち星を挙げた。
「(3日目に)自分が落車をした。(シリーズ中の落車のあとに欠場しないで)走るのが初めてだった。それで対応力がなくて、(嘉永泰斗の踏み出しに)口が空いてしまった。今日(最終日)の結果はたまたまですね。一生懸命踏んだら1着だった。(来年の)ダービーのことを考えると賞金が足りないし、上積みできたのは大きい。収穫はありました。(現状はラインに助けられているが)自分もしっかりと立て直して、九州の戦力になれるように。しのいで、しのいで、しのぎまくって、チャンスが来た時に獲れるようにしたい。そのためにも、自分はコツコツとやるしかない」
「今回はなにをやってもダメだった」と、シリーズ中に修正に努めた深谷知広だったが着。置かれた8番手から強襲した最終日も、到底、納得できる走りではなかった。
「(最終日は)いつもなら新山(響平)君が行ったところを仕掛けていると思うんですけど。体調は悪くないし、仕上がりもいいと思う。ただ、直前の仕上がりの良さから、精神的な疲れがあった。それで自分をうまくコントロールできなかった。(8月の)オールスターに向けてやっている段階だったけど、ちゃんと結果を残していかないと。自分のメンタル的なコンディションが整えられなかった」
栃木から出身地の岡山に移籍が決まっている隅田洋介は、今シリーズが初めてのG1。初日にいきなり勝ち星を挙げて、最終日では坂井洋、神山拓弥との連係で番手から冷静な立ち回りを見せた。
「今開催は初めてのG1でしたけど、後輩のおかげで勝てましたし結果を残せた。でも、やっぱり自力でも勝ち上がれるようになっていきたいですね。先行も含めて、なんでもできるように。来期から(岡山に)移籍するんで、自力があってこそ名前も売れると思う。しっかり自力で頑張っていきたい」