ピックアップ GⅢ 青森 09/08
最終日はバック向かい風の中で上がり11秒1のまくりで後続を5車身ちぎって快勝した佐々木豪。初日と3日目は位置を取ってのまくりであったが、最終日は自信があったからこそ得意の仕掛けで結果を求めた。
「実は3場所前から新しいシューズに換えていて、かみ合っていなかったんですよね。練習の感じはすごく良かったんですけど、シューズを換えてからスピードを出せていなかった。3日目まで感じはイマイチだったんですけど、終わってから5人くらいに相談して。シューズのサンを換えて、インソールを入れたら踏み心地が良くなりましたね。だから最終日は自分らしいレースをしようと思って構えました。3場所ずっと迷走していたんで、これで迷いが1つ消えました。でも、上位で戦っていくには位置取りができることに越したことはないんで、初日や3日目みたいに何でもやっていきたい」
高橋晋也は7月小田原初日に落車して右ふくらはぎの筋断裂。8月取手で復帰して、今回は復帰2場所のシリーズで二次予選で敗退。目標としていた地元の新山響平との連係はかなわなかったが、豪快なまくりと2度の積極策で3連対と復調をアピール。現状を見つめて課題を持って取り組んでいる。
「2日目は気持ちの弱さが出てしまいましたね。悔しいというか情けなかったです。だから3日目からは力任せなレースじゃなくて、気持ちを切り替えてしっかり〝競輪〟をしようと思いました。でも、3日目はゴール前でいっぱいになってしまったし、まだ踏み方とか体の使い方も良くなかったので。3日目が終わった夜にもう一度、守澤(太志)さんに言われたことを思い出して走りました。犬伏(湧也)君を簡単に叩けていた松戸記念と比べたらまだまだですけど、課題は見えているので。この後は共同通信社杯もありますし、一緒になった時に前でしっかりと頑張れるように」
松谷秀幸は今シリーズ2日目にS班の郡司浩平を交わして4月15日以来の勝利を手に。準決で敗退したが、確実に良化している。最終日は目標の齋木翔多が叩かれてしまい、後方に置かれる苦しい展開となったが、必死に後方から踏み場を探して3着に強襲してみせた。
「もっとうまく柏野さんをどかして切り替えられていれば良かったですけど、逆にうまく締め込まれてしまって。でも、あきらめずにそのあともう一度踏んでいって、柏野さんをさばいて外を踏めたので。ちょっとずつですけど良くなってきていますね。前回の小田原は前に付いて行くだけでいっぱいな感じでしたけど、今回は自分でも踏めている感じがしたので。今回は昔に使っていたやつを持ってきていたんですけど、セッティングも試しながら良くなってきていると思います。走りながら戻していきたい」
酒井雄多は今回の青森で記念準決進出は5度目。初めて対戦したS班郡司浩平の隙のない立ち回りに成すすべなく敗れて肩を落したが、現状の課題をあげて今回味わった悔しさを糧にさらなる高みを目指す。
「今回は調子も上がってきていましたし、もしかしたら今回は決勝も…なんて考えていたんですけど甘かったです。こんなにコテンパンにやられたのは初めて。隙がないのはもちろんなんですけど、スピードが全然違いました。やっぱりまだまだ自分にはスピードが足りない。1周タイムで22秒前半になってくるとまったく対応できないですね。110オーバーの自力選手には太刀打ちできない。もっとスピードを磨いて、もっと強くなれるように」