• 第33回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント10/17〜10/20

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅠ 弥彦 10/17

松浦悠士

松浦悠士

 決勝は近畿ラインが崩壊も、古性優作が驚異の立ち回りでG1を連覇。これで今年のG1も、11月の競輪祭を残すのみとなった。全日本選抜、日本選手権をそれぞれ郡司浩平、平原康多が獲ってS班カムバックを早々に果たし、高松宮記念杯は北井佑季が初戴冠。現状ではすくなくとも、3人のS班の入れ替わりが確定的だ。ラスト1冠を残して、獲得賞金ランクで安全圏にいる眞杉匠、清水裕友。脇本雄太、新山響平も獲得賞金でのグランプリ出場が視界に入っているものの、昨年のグランプリ王者、松浦悠士は寬仁親王牌を終えて獲得賞金ランク16位。現状では競輪祭で優勝しかないところまで追いつめられている。

 「今日(最終日)は踏み方だったり、乗り方を変えて、ローラーでもうまく体が使えていた。まだ完全に納得のいく感じはないけど、感触も悪くなかった。昨日も今日の乗り方だったら追走に余裕があって、また違ったかもしれない。けど、犬伏(湧也)君もまだ踏んでいるのに、自分が踏むわけにもいかなかった。(このあとは京王閣記念、四日市記念、競輪祭の配分で)時間もないのでできることをやるだけですね。もう競輪祭を獲るしかないので、あきらめずにそこを目指して。開き直っていくしかない。(競輪祭までは)3週間くらいなので、どれだけ追い込めるか。どの道このままのデキでは勝負にならないので、どれだけ上げられるかがテーマです」

菅田壱道

菅田壱道

 一次予選で敗退の菅田壱道だが、シリーズの4走で2度のバック奪取。今シリーズまでは、6月の高松宮記念杯以降、6場所で一度もバックを取っていなかった菅田の積極策が印象的だった。そしてその2走は、ともに番手の選手が1着とラインへの貢献が光った。

 「(8月の)オールスターくらいから咳が出ていて、エアコンの浴びすぎかなと思っていた。けど、1カ月くらい止まらなくてマイコプラズマ(肺炎)だった。(今シリーズも)レース後は呼吸が苦しいですけど、肉体面はすごく良かった。それだけに、初日の反省を踏まえて、昨日(3日目)の動きができた。前々に攻めるレースができれば、まだまだやれるのかなと。競輪祭に向けて勝ち上がれるように、メンタルと体力づくりをやっていきたい」

後藤大輝

後藤大輝

 8月のオールスターに続いて2度目のG1出場の後藤大輝は、3日目にG1初勝利。赤板過ぎから先頭に立ち、その後は誰にもハナを譲らない、後藤らしい走りで逃げ切った。

 「G1初勝利はすごいうれしい。いままでのA級からのスタイルで、先行で1着を取れたのはかなり自信になりました。まずは(G1で)決勝に乗るのが目標です。出るだけではダメだと思うし、結果を残せるようにならないと。弥彦は直線が長くて先行では厳しいと思ったけど、1着を取れたことでまた一から頑張ろうと思います」

中釜章成

中釜章成

 初めてG1の大舞台を経験した中釜章成は、一次予選でシンガリスタート。さすがに強心臓ぶり発揮とはならなかったが、最終日はまくりでラインの東口善朋とワンツー。手ごたえを感じた。

 「(初めてのG1は)平常心のつもりだったけど、あがっていましたね。初日から意味がわからんことをしてしまいました。(4走だったんで)記念とあんまり変わらなかった。(6日制の)次の競輪祭は嫌ですね(笑)。練習量を増やして(脚力も上がってきて)、古性(優作)さんにはちょくちょくアドバイスをもらいます。自分は初めてだったんで、古性さん、南(修二)さんに調整方法を聞いた。(調整して入ってきたけど)ただ、やっぱり平常心じゃなかった。もっと冷静に走れたら、脚ではイケると思う。あとはもっと隙がないようにして、ダッシュを生かしていきたい」

ページトップへ