• 大垣競輪場開設72周年記念水都大垣杯11/30〜12/3

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ GⅢ 大垣 11/30

 期末のシリーズらしくメンバーの入れ替えは激しかったが、S班の2人をはじめ実力者がほぼ順当に決勝へと勝ち上がった。残念ながら勝ち上がりを逸した選手たちもそれぞれテーマをもって集中力高く臨んでいた。

田中勇二

田中勇二

 近況好調な田中勇二は一次予選で最終バック8番手という苦しい展開で敗退。2日目は緒方将樹のまくりに続いたが本人の感触的にはイマイチだった。

 「今期に入って超一流の選手たちを真似して硬くて軽いフレームに換えたんですけど、そこからすごく良くなりました。でも今回は全然、感触が良くなくて。3日目からクランクを少し柔らかいものに換えて、チェーンも換えて良くなりました」

 最終日は3日目にも連係した田村大をリードしながら別線の巻き返しを懸命にブロックしながら鋭く追い込みシリーズを2連対で終えた。今期の競走得点は105点オーバーとキャリアハイ。

 「こんなに点数を持ったことはいままでないですね。でも点数だけ上がっても自分は技術がまだ足りないので、脚力ももちろんですけど、そこをもっと磨いていければ」

恩田淳平

恩田淳平

 恩田淳平はシリーズ準決勝で中野慎詞の番手を巡り瓜生崇智とジカ競りとなったが、あっさり敗れてしまい大敗を喫した。それでも最終日も気持ちを切らすことなく最終バック最後方の苦しい展開となる中、大外を踏み込み白星締めに成功。準決勝での経験を今後に生かそうと前を向いている。

 「自分で競りに行ったことは3回くらいあるんですけど、ジカ競りに来られたのは多分2回目。眞杉(匠)の番手を回った時に東(龍之介)さんにこられました。その時は競り勝てたけど離れてしまったので、今回は競り勝って付け切るイメージを持っていたんですけど…。あの駆け方なら(瓜生を)小突いたり、自分の優先走路を確保すべきでした。あの(4コーナーの下りの)タイミングは外が有利なので。負けて悔しいですけど、瓜生君には感謝です。いくら練習で脚力を磨いても、ああいう経験はレースでしかできない。F1とかの7車立てではなかなか経験できないですし。強い選手を目標にできることも増えてきているので。そうなればこういうことも今後はもっと増えてくると思うので。もっと技術を磨いてしっかりと対応していけるように」

藤井侑吾

藤井侑吾

 今シリーズ藤井侑吾は初日は突っ張り先行で堂々と押し切り、2日目は強烈なカマシで後続を大きく引き離して連勝と、自信を持って挑んだ準決勝であったがゴール前で末の粘りを欠き、「川崎G3では決勝に乗れましたけど、記念開催は準決勝が壁になっている」と悔しさを噛みしめた。それでも競輪祭前に鎖骨のワイヤーを抜く手術をしたことで確実に良化している。

 「競輪祭はワイヤーを抜いて1週間しかなかったのでダメでしたけど、抜いてから体は軽くなっていますし、感じも良くなってきています。もうちょっと末の粘りを良くするためにも省エネできるように。自分は赤板タイムが早すぎるので、そこでもう少し省エネできればゴール前の粘りも違ってくると思うので」

 今年はこれでグレードレースは終了となるが、次の名古屋F1、松阪F1でも目標を持って臨む。

 「今期は1回優勝しているのでウィナーズカップの権利は大丈夫だと思うんですけど、あと3勝すれば今期15勝に乗るので、(ウィナーズの)特選シードも見えてくると思うので。残り6走で3勝はしっかりできるように」

山口富生

山口富生

 地元の重鎮・山口富生は年齢を重ねても気力は衰えていない。二次予選で敗退してしまったものの、気持ちを切らすことなくを戦い抜き、最終日は山田久徳の仕掛けに続いてシリーズ3度目の確定板入り。現状の課題と向き合い、次のチャンスにつなげる。

 「最終日もよう久徳がまくってくれましたし、3日目は(三谷)竜生が止まったところをコースを探して3着までいけたので。2日目だけ(確定場入りを)外してしまったんですけど、自分のデキ自体は悪くなかったと思います。最上位の選手の仕掛けについていければ2着はあるんで。しっかり帰ってフィードバックして。いま中部地区の勢いがない中で藤井君はありがたい選手ですし、いま一番頑張って欲しい選手。自分もしっかりとついていけるようになりたいですね。(来年は3月にも大垣G3が開催されるが)そこでまた呼ばれれば、頑張りたいですね。次は決勝に乗れるように頑張りたい」

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