• 青森競輪場全プロ記念競輪5/24〜5/25

インサイドレポート・シリーズ総評

ピックアップ FⅡ 青森 05/24

雨谷一樹

雨谷一樹

 今シリーズは直前に平原康多の引退もあり、現役のS班、長きにわたりトップ選手として輪界を支えてきた不世出の人物だっただけに、地区を越えて選手に与えた影響も少なくはなかった。それでも26日の全プロ競技大会では、ダービー(日本選手権)を制したばかりの吉田拓矢がケイリンを優勝し、雨谷一樹がスプリントでリベンジを果たすV。それぞれの思いを胸に10月に前橋で行われる寬仁親王牌の初日「理事長杯」の権利を獲得して、平原のいなくなった関東勢を盛り立てた。

 雨谷一樹は、前々回のダービー2走目に落車。前回の地元、宇都宮記念は未勝利に終わっていたが、今シリーズは初日も俊敏な動きで2着。競技のスプリントでは、河端朋之に1本も取られることなく優勝を果たした。

 「(スプリントは)去年は準優勝だった。今年、優勝すれば、(同県のS班の)眞杉(匠)と乗れるチャンスあると思って1年間練習してきた。ダービーで落車しちゃった時は痛いなと思ったけど、なんとか走ることができて良かった。(眞杉との連係は)一番チャンスがある位置だと思うので頑張りたい」

郡司浩平

郡司浩平

 先を見据えながら一味違った運行が目を引いた郡司浩平は、初日に赤板2コーナーから仕掛けて新山響平と力勝負を演じた。最終日はワンツーならずも、深谷知広の前で冷静な立ち回りから勝ち星を挙げた。

 「(初日は新山を)叩き切って、3着までに残れるところを目指さないと。いい勉強になった。あれでゴールまで粘れないとダメだし、それができないなら違うことをやっていかないと。(最終日は)深谷さんと普段できないことをっていうのもあった。勝ち上がりでもこういうパターンでの連係もあるだろうし。レース自体は見えていたけど、深谷さんが付いていたんでもう少し気持ち良く自力を出したかった。自分のなかでは疲れも出てしまって、今回は気持ちが上がってこないところもあった。けど、実際に走って、まだまだ足りないところもわかった。それでスイッチも入って、ピリッとした」

菅田壱道

菅田壱道

 菅田壱道はダービーの決勝でアンラッキーな落車も、今シリーズの最終日には隙のない動きからまくり一撃。ダービーの準決同様に自力でもやれるところを見せた。

 「(最終日は)みんな脚を使ったところを一発と思っていた。そしたら思いのほか早めにモガき合いになった。それで展開が向いた。(犬伏湧也、郡司浩平らとは)脚力差があるんで、展開を生かして走れたと思います。(ダービーの落車で)体はしっくりこないところもあるけど、自力で動けていい着が取れたのは自信になった。自力自在として、番手もやってなんでもできるようにだけど。いまの競輪は自力がないとなにもできない。しっかりとそこを磨いていきたい」

松本貴治

松本貴治

 ダービーでは一、二次予選を連勝した松本貴治だったが、その反動で玉野を欠場。万全のコンディションとはいえないものの、今シリーズの最終日は好位確保からまくりで新山響平を仕留めた。

 「(最終日は)サラ脚だったので、(まくりが)もっと出るかなって思ったんですけど。新山君が強くて思ったようには出ませんでした。(腰痛で玉野を欠場したが)練習ができないくらい痛みが出てしまった。7日間くらいはしましたけど、しっかりはできなかった。いまのところ(腰痛が)完治するのは難しいと思う。(今シリーズは)セッティングをいろいろといじりながら、初日よりも今日(最終日)の方が良かった。やっぱりG1で勝てるようになりたい。(最近は番手回りも増えているが)どんな並びの位置でも、ラインに貢献できる選手になれるように」

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