スピード群抜く新田祐
新田祐大
ビッグレースで最も輝いているのは新田祐大だ。高松宮記念杯を制してグランプリの出場権をゲットすると、続くサマーナイトも優勝。オールスターは着と惜しくもビッグレース3連覇は成らなかったものの、4走オール連対しての準Vは素晴らしい成績だ。ベノワコーチのもとで超ハードな練習を積んでいる成果が競走に表れているようで、今シリーズも圧倒的なスビートで主役を演じる。新田の3連覇に待ったをかけたのは競技でも新田と切磋琢磨している渡邉一成だ。サマーナイトは差せずの準Vだったが、オールスターではまくりを差し切って特別競輪2V目を達成した。新田の仕掛け次第では逆転可能。
平原康多
輪界を代表する自在型の平原康多も有力な優勝候補。オールスターは準決で無念の落失を喫したが、9月岐阜記念ではらしさを発揮して準V。体調にも自転車にも問題はなさそうで、ここはソツのない立ち回りでV獲りも。
深谷知広
出来の良さが目に付くのは深谷知広だ。8月川崎G3で優勝すると、オールスターは決勝進出、豊橋記念は準V。賞金ランク4位と相変わらず安定している浅井康太とのタッグは強力。8月豊橋記念で深谷を交わして優勝した金子貴志は最近自力を多用していて動きがいい。
対照的に近畿勢は、村上義弘、三谷竜生が直前の向日町記念で怪我からようやく復帰。稲垣裕之も好調時に比べると物足りない。脇本雄太の不在も痛いか。
迎え撃つ九州勢では地元の山田英明がやはり注目株だろう。ダービーでG1初優参を果たすと、高松宮記念杯は決勝3着。その後は一息だが、地元のビッグに再び照準を合わせる。中川誠一郎は取りこぼしも目に付くが、ツボにはまった時のタテ攻撃は相変らず破壊力抜群だ。
若手の登竜門とされる大会とあってフレッシュな名前もズラリ。107期は新山響平、吉田拓矢、取鳥雄吾、鈴木竜士、堀内俊介、小川真太郎ら6名、109期は太田竜馬が参戦する。彼らの躍動感あふれる走りも注目だ。