熾烈さを増す東西決戦
まずは西日本地区から見ていく。最も勢いがあるのは近畿勢だろう。初日特選9名のうち5名が近畿の選手だ。三谷竜生は5月平塚の日本選手権で史上7人目となるダービー連覇を成し遂げた。村上義弘は2月全日本選抜、ダービーと今年2回のG1でいずれも準優勝。獲得賞金は6千万円を超え、S班返り咲きは確実な情勢。脇本雄太はダービーの圧巻の逃走劇が記憶に新しい。ナショナルチームのトレーニングで進化している。稲垣裕之、村上博幸も勝負の後半戦へエンジンを上げていく。地元の古性優作、南修二にも注目だ。
中部勢は浅井康太に深谷知広、吉田敏洋が初日特選にエントリー。調子が上向いている浅井は最高の状態で今大会を迎えられそう。競技に重点を置く深谷はダービーで落車失格となった悔しさをここにぶつける。吉田も悲願のタイトル奪取へ条件がそろっている。
若手の台頭が顕著な中四国勢や個性派ぞろいの九州勢も侮れない。
東日本地区で最大の勢力を誇るのは関東勢だ。平原康多に武田豊樹、諸橋愛、木暮安由、吉澤純平の5名が初日特選に出場。平原は5月京王閣記念で完全優勝。続く同月青森全プロの「SPR賞」で連続Vを飾った。いずれも吉澤の番手で関東の結束力を見せつけた。3月ウィナーズカップで久々のビッグ制覇を果たした武田、どんな流れにも対応できる木暮、復調気配の諸橋もV圏内だろう。
スピードスターを擁する北日本勢。大会3連覇を狙う新田祐大は、今年も全日本選抜をVとスピードの絶対値が違う。渡邉一成も少ない出場機会で結果がほしい。一方で成田和也ら追い込み陣が好調なのは心強い。
南関勢も他地区に対抗できる戦力が整ってきた。