地元で平原康が好発進
主役は地元の平原康多だ。昨年はタイトル奪取こそなかったが、オールスターの落車を乗り越えて、9月の共同杯を制覇。スピード化のトレンドにもきっちりと対応し、変わらぬ安定感を見せてくれた。そして、賞金を積み重ねて、6年連続となるGP出場を果たす。そのGPは落車に終わったが、幸い怪我は軽傷。過去に6度のVを誇る好相性の地元記念で、今年も必勝を心に誓う。他にも関東は鈴木竜士、神山雄一郎、拓弥の茨栃勢も控えている。特に鈴木は、昨年7月弥彦記念の優出を皮切りに成績が上昇。12月伊東記念でもV争いに加わるなど、ひとつステージを上げた印象だ。タイミング良く仕掛けられれば、別線と好勝負を演じるだろう。
対するは近畿勢。昨年はS班を陥落した村上義弘だったが、「自分のコンディションを日々整えて、いろんな課題を持ちながらやってきた」と、再び頂を目指して努力を積み重ねた。その成果は全日本、ダービーをそれぞれ準V、10月松戸記念で単騎戦ながらVなど随所で現れた。獲得賞金で出場したGPは平原と接触して落車の憂き目も、近畿勢をまとめてラインから優勝者を出した。平原と同じく怪我の影響も軽そうで、一走入魂の走りを見せてくれるだろう。古性優作も争覇級の実力者。昨年は全日本、オールスターを優出とG1戦線でも活躍。タテヨコ自在な走りに磨きをかけている。ここに山田久徳を加え、盤石の布陣で関東勢に襲い掛かる。
九州に現れた超新星・山崎賢人のVも。昨年6月久留米記念の優出からG戦で頭角を現すと、初G1となったオールスターでいきなり優出。さらに、共同杯着、11月取手記念を完全Vなど輪界の話題をさらった。持ち前のタテ攻撃は、S班にも匹敵する威力を誇る。目標に定めた「(19年は)タイトルを獲りたい」に向けて、まずは19年のGレース初戦を制覇しよう。園田匠は冬場に入って復調。12月佐世保記念の準決でも、目標が不発の展開から、鋭く追い込んで優出を決めた。今回は長走路だけに、山崎を好アシストして白熱のゴール勝負を演じよう。
南関勢は郡司浩平を軸に立ち向かう。昨年は7月に一息の成績が続いたが、8月小田原記念のVから動き一変。共同杯着、11月防府記念着など立て直しに成功した。12月伊東記念では無傷で決勝に進出すると、決勝は気迫の先行策で渡邉雄の地元Vに貢献した。海老根恵太、田中晴基の千葉勢や渡邉晴智らとの連係から、今年の記念初Vを奪取しよう。
底力ある吉田敏洋も侮れない。昨年後半は記念シリーズで優出を重ねるなど、健在ぶりをアピール。人の後ろが増えているが、タテの威力も衰えていない。志智俊夫と強力タッグで牙をむく。
山崎芳仁、守澤太志の北日本勢や、原田研太朗ら中四国勢も虎視眈々と浮上を目論む。