浅井康が地元を守る
好脚ぞろいで激戦だが、地元の浅井康太に期待したい。昨年はダービーを優出やオールスターを準V、共同杯で決勝3着などビッグ戦線で大いに活躍。そして競輪祭では、脇本雄の3番手から7年ぶりにG1制覇とGP王者の名に相応しい成績を残した。8年連続での出場となったGPは連覇こそ逃すも、単騎でまくって2着。「去年はトレーニングに対して、しっかり向き合った1年だった。それを能力面で発揮して、グランプリで2着だったので悔いはない。まだまだ成長できる」と再び前を向いた。今年初戦となった立川記念でも、きっちりV争いに参加と安定感は変わらず。その立川で息の合った連係を見せていた竹内雄作が追加あっせんとなっただけに、自力、番手と巧みに立ち回って主役の座を全うしよう。柴崎淳は52回目のG1出場となった競輪祭で初の決勝に進出。しかし、その後は精彩を欠いているため、どこまで立て直せているかが鍵になる。
武田豊樹は昨年オールスターの落車から苦しい日々が続く。それでも、ここ一番の勝負強さは健在だけに、有力なV候補として外せない。吉田拓矢を目標に、意地を見せよう。その吉田は今年初戦の1月京王閣をVとスタートダッシュに成功。ここも関東をリードする新世代機動型の実力を存分に見せる。
九州勢は山田英明、井上昌己を中心に立ち向かう。山田は昨年にグランプリ出場権を争うなど、九州地区を代表するオールラウンダーまでに成長。井上と阿吽の呼吸でワンツーを決める。
渡邉雄太は昨年12月の地元伊東など記念を2V。戦法の幅も広がって、着実に進化している。齊藤竜也や伊勢崎彰大ら追い込み陣と絆の力で立ち向かう。ダッシュ強力な坂本貴史に、大槻寛徳ら北日本勢も注意したい。
一方、スジの機動型を失った村上博幸はどう出るか。昨年の全日本、ダービー、宮杯とG1を連続優出。後半戦は落車の影響もあって勢いを欠いたが、賞金で4年ぶりにS班に返り咲いた。中部勢の動きに乗っていくか、前記の吉田を破って1月伊東を破って優勝した山本伸一と同乗なら的確にリードしてのキメ脚発揮で存在感を示すか。
同様に、中四国勢も佐々木豪の優出がないと苦戦も。ただ、1月和歌山記念の覇者となった池田憲昭はまくりを出せるし、小倉竜二、柏野智典ら実力者がそろうので軽視は禁物だ。