地元勢が一致団結
太田竜馬に小倉竜二、阿竹智史、小川真太郎と役者のそろった地元勢が強力布陣を敷く。昨年末のヤンググランプリを制した太田は今年に入ってさらに進化している。1月高松記念、5月松山全プロのスーパープロピストレーサー賞など前半戦だけで優勝4回と荒稼ぎ。ウエイト練習を強化したことで、格段にパワーアップしている。地元記念は2年連続で決勝に乗っている。今年は地元のエースとして、責任感のある走りで牙城を守る。小倉は高いレベルで安定している。2月別府の全日本選抜では8年ぶりのG1優出を果たした。その後も差し脚は快調。6月岸和田の高松宮記念杯でも決勝に進出している。中四国勢の機動型が充実している今年は悲願達成へ期待が高まる。阿竹は度重なるケガを乗り越え、3月玉野記念で6年ぶりの記念制覇。その後もF1優勝2回、6月四日市ナイター記念では3連勝で勝ち上がるなど、充実一途の近況だ。地元記念は一昨年の準優勝が最高成績。チャンスが来た時に勝つ準備はできている。小川は3年ぶり2度目の地元記念出場に気合が入っている。
浅井康太は5月松戸の日本選手権は4月武雄記念での落車後遺症が残っていたような走りだったものの、続く宇都宮記念では復調を感じさせた。6月はあっせんが止まったが、この間に更に調整は進んだはず。相変わらず高いレベルで成績をまとめているものの、今年はまだVがないだけに、そろそろという気持ちは強いだろう。
三谷竜生も落車負傷で調子を落としていたが、6月高松宮記念杯の西日本初日特選では脇本雄を差して勝つなど、徐々に立ち直ってきた。最近は大きな着も目立っているが、積極的なレーススタイルに変わりはない南潤との連係が叶うようなら、展開の利を得られる可能性もある。近畿ではもう一人のS班、村上義弘は5月宇都宮記念で復活の優勝を飾った。6月高松宮記念杯は二次予選で敗退したものの、コンディションは徐々に上がっている。当地との相性は抜群。2度の記念優勝に、9年前の共同通信社杯春一番では完全優勝を飾っている。
山崎芳仁は6月に不惑を迎えたが、まくりの破壊力はまだまだ健在だ。昨年3月当地のトラック競技支援は初日に落車している。その悔しさをこのシリーズにぶつける。和田圭は目標をつかんだ時のレースさばき、差し脚ともにしっかりしている。
山田英明、松岡貴久の九州勢も侮れない。両者とも成績以上に動けている。2人でタッグを組めば、他地区に対抗できる。
簗田一輝、内藤秀久の南関勢も忘れてはならない。簗田は5月日本選手権で2連対。6月高松宮記念杯では準決勝進出とビッグ戦線でも存在感が高まっている。内藤は高松宮記念杯の二次予選で和田真のカマシ先行を鋭く差し切って1着。差し脚の切れが増している。