SS班4名の豪華メンバー
5月9日が最終日の日本選手権から間がない開催なので、日本選手権の結果で多少は評価が変わってくる可能性はあるが、今年のG戦線をリードしている郡司浩平、松浦悠士のSS班を重視するのが当然だろう。
本命には郡司を推した。全日本選抜で着とG1連覇を達成すると、その後も素晴らしいスピードを披露していて、ウイナーズカップ着、4月川崎記念着、同月武雄記念着と直近4カ月の連対率は75%を誇っている。仕掛けどころを逃がさないので後方に置かれるレースはほとんどなく、安定感は抜群だ。番手戦もそつなくこなすので、どんなメンバー構成になっても信頼性は高い。南関勢では野口裕史にも注目したい。4月西武園記念では4連勝で待望のG3初優勝を飾っている。二次予選、準決、決勝と逃げ切り3連発は圧巻だった。決勝では高橋晋也、町田太らを沈黙させている。
もちろん松浦を中心視する手も十分。松浦も今年は充実していて、グレードを問わず全場所で決勝に乗っている。ビッグレースでは優勝に手が届いていないものの、1月岸和田記念in和歌山、2月高松記念、3月玉野記念in広島、4月武雄記念とG3で4Vを達成している。今シリーズは中四国スジの自力型が少ないので、先頭で戦うレースが多くなりそう。好スパートを決めてのVゲットは大いにありそうだ。
地元地区の北日本勢は守澤太志、佐藤慎太郎とSS班が2名。自力型は高橋、小松崎大地と充実のラインナップだ。守澤は初のSS班ながらプレッシャーを感じさせない機敏な走りを披露していて、今年は4月西武園記念まで7場所走ってオール優参。全日本選抜では決勝3着に入っている。佐藤はここのところ伸びは今ひとつの印象だが、同県の自力型がそろったここは目標に困らない。そろそろエンジン全開と行きたいところ。高橋は自慢のスピードに一段と磨きがかかった感がある。ウイナーズカップの準決は逃げて2着、守澤とワンツーを決めた。タイミングよく仕掛けて主導権を握れば、SS班の自力型が相手でも簡単にはまくられない。
古性優作、稲川翔、村上義弘と実力者がそろった近畿勢も侮れない。古性は持ち味である攻撃的な自在戦が冴え渡っている。3月大垣記念、ウイナーズカップと連続準V、4月川崎記念着、同月広島着と好成績。広島の決勝で逃げた上田尭と、まくり上げた島川将の間をすり抜けてまくったスピードの切れは素晴らしかった。好位置キープから自力を出せれば久しぶりの記念Vも。稲川も動きはいい。ウイナーズカップで決勝に乗っているし、まくりも良く出している。
ベテランの諸橋愛は相変わらず差し脚が切れていて、4月四日市G3では平原康のまくりを差して優勝している。しっかりした目標があれば勝ち負けに持ち込める状態だ。