ダービー王・松浦悠が凱旋
初日は優秀競走が3個レース行われる。各レース3着までの9名が最終日のスーパープロピストレーサー賞に進出する。

松浦悠士

郡司浩平
先日の京王閣ダービーで初のダービー王に輝いた松浦悠士の凱旋シリーズ。G1大会3連覇を目指していた郡司浩平を微差退けたのは、さすがの勝負強さだった。決勝は盟友・清水裕友の逃げに乗っていて、中国黄金コンビの総合力の高さをまたもや見せ付けた。昨年のスーパープロピストレーサー賞は清水の逃げを利した松浦が制しているが、両者の前後は流動的で、ウィナーズカップでは松浦のまくりを清水が差して優勝している。清水も今年はグレードを問わず全場所で決勝に乗っていて、躍動感に溢れる競走を演じている。両者ともに調子は良好なので、どちらが前で戦っても中国黄金コンビが優勢だ。
ダービー着では無念にも微差でG1大会3連覇を逃がした郡司だが、連日の動きは申し分なかった。決勝は打鐘過ぎに追い上げて先制した清水―松浦の3番手を松岡健から奪い取っていて、総合力の高さを示したレースだった。番手戦もそつなくこなすので、どんなメンバーになっても有力な単候補になる。和田健太郎はウィナーズカップの落車で調子を落としていたが、徐々に伸びが戻ってきている印象だ。

平原康多
今年は年頭から快調なペースで飛ばしている平原康多もダービーでは決勝に進出。一走目の特選では逃げて3着に粘っているし、準決は眞杉匠の逃げを利して余裕の差し切り勝ち。この大会は15年の別府から続けてスーパープロピストレーサー賞に乗っていて、18年の青森では優勝と相性もいい。ただ、ダービーのゴール後落車のダメージは小さいものではなかった様子で体調は気になる。関東勢では諸橋愛が平原との連係実績が豊富。
北日本勢は佐藤慎太郎、守澤太志とSS班2名を擁する。特に佐藤はダービーで着とベテラン健在を猛アピール。決勝は松浦、郡司と微差、微差のデッドヒートを演じた。ゴール前で松浦に肘をかけられてやや勢いが止まったものの、突き抜けてもおかしくない脚勢だった。たとえ目標が不在でも的確なコース選択と鋭い差し脚を駆使しての突っ込みには注意したい。
近畿勢では古性優作、稲川翔の大阪コンビに期待がかかる。両者はダービーの準決で連係している。最終ホームから駆けた古性の番手を追い上げてきた松浦に奪われて分断されただけに、今回はきっちり決めたい。
ダービー着。久しぶりにG1大会で決勝に乗った浅井康太の一発にも警戒が必要だ。