中部勢がシリーズリード
サマーナイトフェスティバルで落車に見舞われた平原康多の欠場もあり、地元中部勢が中心で大将格は浅井康太だ。今年はまだGレースでの優勝には手が届いていないものの、F1戦では3V、ダービーは着と決勝に乗っている。初日特選では上がり10秒9の快速まくりで松浦悠、郡司浩らSS班を撃破した。自分で戦っても十分に優勝は狙えるが、竹内雄作が立ち直ってきたのは浅井にとって心強い。ダービーでは連日駆けて1、2着で準決に駒を進めると、準決でも主導権を握り浅井の優参に貢献している。竹内は当所では16年に共同通信社杯を制覇しているゲンのいいバンク。中部勢での連独占は大いにありそうだ。
スピード光る岩本俊介も有力な優勝候補のひとりだ。最近は大きな数字も目立ち、一息不足の感もあったが、6月久留米記念の二次予選はバンクレコードにコンマ1に迫る上がり10秒5のまくりで2カ月半ぶりに勝ち星をゲットすると、準決もスピード豊かなまくりで2着に食い込んだ。仕掛けがツボにはまった時の一発には注意したい。
立ち直った取鳥雄吾の自力攻撃にも魅力を感じる。鎖骨骨折からの復帰戦だった高松宮記念杯は、精彩を欠いて大きな数字ばかりだったが、6月久留米記念は1着と4日間確定板入り。本来のスピードが甦っていて、二次予選、準決は先行して粘っている。更に調子の上積みがあるようなら、待望のG3初Vを飾っても不思議ではない。好目標を得た柏野智典もチャンスあるシリーズだ。高松宮記念杯では優参は成らずも着と好走していて差し脚の伸びはいい。
山崎芳仁、高橋晋也の福島コンビに阿部力也と実力者がそろった北日本勢も好勝負が見込める。ここのところ一息不足の場所が続いていた高橋だが、7月青森では連勝で決勝進出。スピード、末脚の粘り共に良好だった。高橋が自慢のスピードを活かして先制なら、山崎に絶好の展開が巡ってくる。高松宮記念杯では青龍賞を北日本連係から勝っていて、チャンスはきっちりものにしている。
69周年大会の覇者である稲垣裕之も忘れてはならない。昨年は同郷・村上博幸のカマシ先行に乗って優勝をものにしている。稲毛健太とのタッグで連覇を目指す。