実力横一線のV争い
10日から始まるオールスターに参戦する選手が不在なので、実力互角のメンバー構成で狙いは絞りにくい。
実績なら吉澤純平が最上位だ。オールスターには選考期間中の出走回数が足りなかったため参加できなかったが、ビッグレースの常連で、全日本選抜決勝3着(19年)の実績もある。昨年はサマーナイトフェスティバル、共同通信社杯で決勝に乗っている。今年は3月ウイナーズカップの後は練習中の怪我で欠場が続いていたが、サマーナイトから復帰して着。好調と言える伸びではなかったものの、戦えない状態ではなかった。調子の上積みは期待できるはずなので、サマーナイト以上のパフォーマンスを発揮しよう。自力勝負が基本だが、関東ラインの雨谷一樹、小林泰正らとの連係が叶うようなら前を任せて勝機を見い出すか。2月立川で3連勝した後は決勝では連対がない小林だが、6月松阪の決勝は先行して3着など、積極的な競走が目に付き内容は悪くない。関東勢の先頭で強気に攻める。
戦力が整っている四国勢を重視する手もある。自力型は久米康平、門田凌、そして追い込み型は高原仁志、木村隆弘、堤洋。最近の久米は自力攻撃に破壊力を増した印象だ。ダービーでは軽選抜クラスながら2着2回、サマーナイトでも2日目に2着に食い込んでいて、ビッグレースでも存在感を示している。門田とは6月松山G3の準決で連係していて、逃げた門田に乗った久米が2着に入っている。その門田も近況はいい。6月松山G3で1着と3勝すると、同月久留米記念は2着とブレイク。援軍もそろっているので、好連係を決めれば四国勢から優勝者がでてもおかしくない。
5月名古屋でS級初Vを3連勝で飾った松岡辰泰が注目株。G3開催は2回参戦していずれも準決で姿を消しているが、今シリーズのメンバーなら準決を乗り切っても不思議ではない。しっかりしたラインが形成されるようなら動向に注目したい。
地元勢は松坂英司、福田知也、白戸淳太郎らが競走得点上位。追い込み型ばかりなので、目標をつかめるかが浮沈の鍵となりそうだ。南関の自力型が見当たらないようなら、北日本との連係が多いので、メンバー次第では坂本貴史との連係も考えられる。その坂本はスピード豊かな自力攻撃で奮戦していて、直近4カ月の連対率は約3割。7月宇都宮の最終日に落車しているので、初日の動きには注意しておきたい。
村田雅一も戦歴は上位。前期はF1戦で準V3回、7月福井記念では決勝に乗っている。近畿の自力型が手薄なので厳しい戦いとなりそうだが、好位置キープに成功すれば連食い込みも望める。