スピード際立つ犬伏湧
共同通信社杯の一次予選は、後ろが清水裕、南修二で競りだったとはいえ、上がり10秒9の好タイムで悠々と逃げ切った犬伏湧也。二次予選で過失走行による落車を喫したのは惜しまれるが、素晴らしいスピードを披露していた。今年はF1戦で5回の優勝をすべて3連勝で飾っていて、当所でも8月に逃げ切り3連発を決めている。このメンバーなら主導権を握って押し切る公算が大きい。タッグを組む北村信明は、7月豊橋の初日特選、8月向日町の準決では、いずれも太田竜の逃げに食い下がり2着に入っている。犬伏の踏み出しを凌げば徳島ワンツーは有力だ。松本貴治、渡部哲男の愛媛コンビはどう出るか。動向には注目したい。
スピードなら坂井洋も一級品。高松宮記念杯、共同通信社杯ではいずれも準決進出、サマーナイトは着と2連対を果たしていて、ビッグレースでも存在感を示している。サマーナイトの予選では逃げ切った犬伏に対し、最終2コーナーからまくり上げて1輪差まで肉薄した。タイミングよく仕掛けられれば好勝負に持ち込める。
和田健太郎、鈴木裕の千葉コンビは鈴木が前で総力戦か。鈴木は今年のF1戦はオール優参し3V、決勝では確定板を外していない。好位置キープに成功すれば上位進出が望める。
野田源一、小川勇介の地元勢は意地を見せたい。野田は落車負傷で2カ月実戦を離れたが、小川は順調に来ている。