積極的な自力型がそろう
5月に特別昇級を果たしたばかりで、まだS級のキャリアは浅い北井佑季ながら全国各地で先行力を猛アピール。G3初参戦の8月小田原記念で1着と3連対の激走を演じると、9月平塚1❶着ではS級初Vを飾った。決勝は単騎ながら先行した野口裕の後ろを新田祐と激しい取り合いとなるも番手を死守。外並走からまくった新田を追いかけると直線で交わした。持ち味の先行ではなかったものの、先行以外でも戦えることを示した。10月京王閣記念2❻着ではG3開催初優参を果たすなど、勢いはとどまるところを知らない。いつも通りの豪快な仕掛けでG3初Vをゲットするとみて中心視した。南関では大石剣士も機動力は一級品。G3開催は一次予選をコンスタントにクリアしている。10月の3場所はすべてF1戦ながらオール優参しており調子も良好。
当所は相性がいい竹内雄作を重視する手もある。8月の記念開催は5❻着で決勝に乗っているし、16年には共同通信社杯を制している。最近は勝ち星が多いし、寬仁親王牌の一次予選は先行して2着に粘り、南修と中近ワンツー。調子はいいので、好スパートを決めての押し切りは大いにありうる。10月松阪記念1❽着、準決で浅井康と連独占を決めた皿屋豊も自力攻撃の破壊力には定評がある。基本は自力勝負だが、竹内との連係が叶うようなら前を任せるか。実力者の吉田敏洋はなかなか調子が上がってこないが、底力はあるので軽視は禁物だ。
7月広島で北津留翼を撃破して優勝した取鳥雄吾の単にも魅力を感じる。その後もオールスター着、10月熊本記念in久留米1着など力強い走りを披露している。寬仁親王牌でも3日目に逃げ切りで1勝を挙げた。仕掛けがツボにはまると首位に躍り出る場面も考えられる。高原仁志が取鳥に続き中四国ラインを形成か。高原は10月小松島で優勝、同月玉野は準Vと、ここのところ差し脚が冴えている。
戦力が整っている九州勢も好勝負が見込める。自力型は上田尭弥、松本秀之介の熊本コンビに、追い込み型は坂本亮馬、大塚健一郎。最近の松本は自力攻撃が冴えていて、9月小倉❶着では今年の初Vをゲットすると、10月熊本記念in久留米は1着と準決に進出している。タイミング良く仕掛けて主導権を握れば、九州勢から優勝者が出てもおかしくない。
共同通信社杯で着と気を吐いた飯野祐太は、10月松阪では今年初Vをゲットしている。最近は動きがいいので、うまくレースの流れに乗って自力を出せれば一発怖い。大森慶一、高橋陽介が飯野を盛り立てる。
最近は最終バック先制回数が増えていた山岸佳太。しかしながら、10月松山G3で落車し次場所を欠場。体調には一抹の不安が残る。