脇本雄が連覇に闘志
オールスター競輪の舞台は、今年も西武園競輪場だ、昨年はこのバンクで、オールスター2V目を5連勝で達成した脇本雄太。ファン投票第1位に選出されたとあっては、ファンの支持に応えるためにも大会連覇に闘志を燃やしているはず。持病である腰痛の影響もあって、今年はまだビッグレースでの優勝はないものの、すべて決勝には乗っているし、ウィナーズカップ、サマーナイトで準V。サマーナイトの準決は、上がり10秒6のバンクレコード、7月福井記念の二次予選でも10秒6のバンクタイを叩き出していて、随所で輪界トップのスピードを披露している。優勝候補の筆頭とみて中心視した。脇本とタッグを組む古性優作は、全日本選抜で連覇を達成すると、高松宮記念杯も連覇していて、昨年同様に早くもG1で2Vを飾っている。最近の調子は今ひとつの印象もあるが、それでも7月福井記念では❶着と底力を示した。勝負強さを発揮し、21年の平に続きオールスター2V目ゲットは大いにあろう。
ここに来て調子を上げている松浦悠士の単にも魅力を感じる。高松宮記念杯の決勝は、あわやの見せ場を作っての4着。7月は小松島記念、サマーナイトを続けて優勝していて、持ち味である自在戦が冴え渡っている。中四国勢は犬伏湧也、清水裕友、太田竜馬、町田太我ら自力型が豊富なのも松浦には追い風だ。昨年の決勝は、寺崎浩の番手を脇本雄から奪い取ってのハコまくりで準V。自分で戦っても好勝負が見込める。圧倒的なスピードとダッシュ力を武器にステージを上げてきた犬伏。先行有利なバンクなので、主導権さえ握れば一発があっても不思議ではない。
地元関東勢のエースはもちろん平原康多だ。今年は度重なる落車に見舞われていて、今ひとつ波に乗り切れずにいるが、サマーナイトは準決2着で決勝に乗っていて、戦える状態にはある。今年は6Vを達成している眞杉匠をはじめ吉田拓矢、佐々木悠葵ら前を任せられる自力型はそろっている。G1で8Vの平原ながらオールスターのタイトルはまだ手中に修めていない。地元でオールスター初Vにまい進する。
グランドスラマーの新田祐大をはじめ佐藤慎太郎、新山響平、守澤太志とSS班4名を擁する北日本勢。成田和也も控えているので、ラインの総合力はかなりのもの。好連係を決めれば北日本勢が優勝をさらう場面も十分。
南関勢も戦力は充実している。SS班の郡司浩平を筆頭に、深谷知広、松井宏佑、北井佑季ら強力な先行型がズラリ。今年の郡司はG3ではVがあるも、ビッグレースではあまり結果が出ていない。5年連続のグランプリ出場に向け、そろそろエンジン全開といきたいところだ。
ダービー王に輝いた山口拳矢は、サマーナイト➍着、7月名古屋記念❶着と動き鋭い。ラインの総合力では劣勢ながら目が離せない。