スピード際立つ松井宏
競輪祭❷着。無念にも2分の1輪差でタイトルホルダーの仲間入りを逃がした松井宏佑ながら、シリーズを通して力強い走りを披露した。一次予選2、二次予選A、そして準決はいずれも先行して連に絡んでいる。グランプリ2023は惜しくも次点で出場権獲得は成らなかったものの、今年はSS班に引けを取らない実力を付けたとみていい。12月伊東記念の決勝は、南関ライン3番手の和田健に中を割られてVはものにできなかったが、正攻法から突っ張って駆けて別線を沈黙させたレース内容は申し分なかった。磨きがかかったスピードを遺憾なく発揮して、23年の最終戦をVで飾る。同県の和田真久留が松井とタッグを組む。和田もスピードには非凡なものがあり、オールスターでは着と3勝をあげると、寬仁親王牌は最終日優秀で2着、深谷知のまくりに食い下がった。松井が先手を奪えば首位に躍り出る場面も十分。松坂洋平は9月小田原❷着、初日特選、決勝はいずれも和田真に続いて神奈川ワンツー。展開が向けば連に浮上してきそうだ。
北日本勢も総合力は南関勢に見劣りしない。新田祐大、守澤太志の2枚のSS班にまくり鋭い菅田壱道とそろっている。来年のSS班は維持できなかった新田ながら、記念開催では3Vを達成しているし、競輪祭は一次予選1、一次予選2、ダイヤモンドレースを3連勝していて、力そのものは落ちていない。好位置キープして自力を出せれば勝ち負けに持ち込める。守澤も今年は落車負傷が響いてSS班を明け渡したが、位置取りはしっかりしているし、差し脚の鋭さは相変わらずだ。北日本勢で連独占は大いにあろう。
69、70周年大会を連覇していた松浦悠は不在。地元勢では町田太我の先行力に期待がかかる。9月豊橋記念では、新山響らを相手に圧巻の逃げ切りVを飾っていて、主導権を握ると強じんな粘りを発揮する。競輪祭は二次予選で敗退も2連対を果たした。69周年大会は、惜しくも2分の1輪差で地元記念Vを逃がしただけに、うっぷんを晴らす激走を演じるか。中国勢では当所ホームの河端朋之にも魅力を感じる。寬仁親王牌でG1初優参を果たした後は、やや調子を落としていたが、11月久留米は準V、12月高知の準決では、上がり13秒8の快速まくりを決めて勝ち星をゲットしている。橋本強が町田、河端を盛り立てる。
今年はG3で3Vを飾っている浅井康太の単にも食指が動く。11月四日市記念の決勝では、脇本雄を撃破するヒットを飛ばしている。ここは同県の皿屋豊を目標にVを目指す。皿屋とは9月松阪記念の二次予選で連係していて、まくった皿屋を浅井が差して三重ワンツーを決めている。
攻め口多彩な山田庸平も侮れない。好位確保に成功すると一発怖い。