大会連覇に燃える眞杉匠

眞杉匠

新山響平
ビッグレースで存在感を示している強豪がそろい、優勝候補は5指に余る。どこからでも狙えそうなら、地元3割増しで眞杉匠を中心視した。一昨年の74周年大会で初めて地元記念を制すと、勢いをかってオールスター、競輪祭で優勝。一気にトップスターへの階段を駆け上がった。昨年は当所での記念開催はなく、共同通信社杯が行われたが、地元ファンの期待に応えていて、超一流の仲間入りを果たしたことを証明している。そしてダービーでは着の準V。決勝は中団まくりで新山響平の逃げを飲み込み、吉田拓のVに貢献した。連覇に向けて視界は良好だ。坂井洋はダービーを着。眞杉の仕掛け次第では差し切り逆転も。

古性優作 欠場
もちろん、2年連続で最優秀選手賞に輝いている古性優作を重視する手もある。輪界を代表するオールラウンダーに相応しく、相変わらず成績は非常に高いレベルで安定している。ウィナーズカップはオール連対で優勝をものにすると、ダービーでは着。4番手を確保しながら真後ろの眞杉に行かれた決勝はやや不満の残る内容だったが形は作った。連係実績がある窓場千加頼に前を任せて勝機を見い出す。
4月武雄記念では、発熱のために2日目から欠場した新山は、体調に一抹の不安が残るダービーだったが、ふたを開けてみれば二次予選、準決を連勝。二次予選で逃げ切ると、準決は先行した太田海の番手にはまってのまくりで決勝の切符を手にした。調子はまったく問題ないので、主導権さえ握れば好勝負に持ち込める。ダービーの一走目の特選、決勝に続きタッグを組む菅田壱道は、今年は年頭から好調子を維持している。決勝でのゴール前落車の影響が大きくなければ、新山が別線を沈黙させる展開で、首位に躍り出ても不思議ではない。
中国勢も清水裕友、松浦悠士、岩津裕介と戦力は整っている。今年は一息不足の場所が続いていた清水だが、4月高知記念では犬伏湧の逃げに乗ってVを奪取。ダービーでは二次予選で無念の1失を喫したが、どん底は脱した感がある。松浦は4月防府、同月玉野を連覇。ダービーの準決は、太田の仕掛けに付け切れずに敗退したが、ゴールデンレーサー賞に乗っており、戦える状態にある。連係実績は豊富なので、動向からは目が離せない。
ダービーで大活躍した浅井康太も忘れてはならない。中部地区はトップクラスが手薄なので、厳しい戦いを強いられているが、俊敏な立ち回りと最後まで諦めない粘り強さを発揮して決勝にコマを進めた。ここもメンバー的に単騎で総力戦となりそう。この大会は64、71周年と2Vの実績もあるので、一発には注意したい。